
スペインの名門バルセロナの背番号1を任され、5シーズン目を迎えたテア・シュテーゲン。
抜群の安定感を誇り、優れた足元と数多くのスーパーセーブでチームを救っては世界最高のゴールキーパーと呼ばれるまでに成長しました。
しかしドイツ代表の選手としては、ノイアーから背番号1を奪うことができないまま控えに甘んじています。

今回はそんなテア・シュテーゲンとノイアーの背番号1を巡っての争いから、テア・シュテーゲンのプレースタイルまで一挙に解説していきます。
テア・シュテーゲンはいつ背番号1を獲得できる?ノイアーとの正GK争い最新状況
ドイツ代表としての背番号1が強く望まれるテア・シュテーゲンですが、いずれ獲得することはできるのでしょうか?
気になるところだったので詳しくお調べしました。
ドイツ国内ではノイアーから若いテア・シュテーゲンへ背番号1を任せるべきという声も
ドイツ代表の最近5試合の結果と出場GK
- 2018,10/14 ●0-3vsオランダ GK:ノイアー
- 2018,10/17 ●1-2vsフランス GK:ノイアー
- 2018,11/20 △2-2vsオランダ GK:ノイアー
- 2019, 3/21 △1-1vsセルビア GK:ノイアー(テア・シュテーゲン途中出場)
- 2019, 2/10 ◯3-2vsオランダ GK:ノイアー
2018年ロシアワールドカップでは、まさかの予選敗退に終わった元世界王者ドイツ代表。
惨敗の結果を受け、ドイツ国内からは背番号1を若いテア・シュテーゲンに任せるべきという声が多く挙がっていますが、GKは変わらずノイアーのままです。
最近ではドイツサッカー協会が、これまで代表を支えてきたベテラン3選手を今後は招集しないと公表しましたが、その中にノイアーは含まれていませんでした。
今後は代表に召集しないと通告された3選手
- マッツ・フンメルス(バイエルン所属:30 歳)
- ジェローム・ボアテング(バイエルン所属:30 歳)
- トーマス・ミュラー(バイエルン所属:29歳)
このメンバーを見て、ノイアーが含まれていなかったことに疑問を感じた方もいらっしゃったのではないでしょうか?
テア・シュテーゲン本人も、この協会の公表に対しては内心穏やかであるはずがありませんよね。
テア・シュテーゲンとノイアー、そして監督の三角関係はこれからも続く見込み
先日、ドイツ代表監督であるレーブはインタビューで「よほどのことが起きない限り、ノイアーが2020年の欧州選手権でも背番号1を務めることになるだろう」と語りました。
これに対し、テア・シュテーゲンは「今の状況に満足してはいけない。代表の守護神の座を奪ってみせる」とノイアーに宣戦布告したことで話題を集めています。
テア・シュテーゲンは現在26歳、選手として最も良い時期を迎えています。
これまでの課題であった若さゆえの経験不足はすでに解消され、堂々と自信に満ち溢れたパフォーマンスで高い評価を得ています。
対するノイアーは33歳。
GKとして老け込む年齢ではありませんが、そのプレーからは以前ほどの凄みが感じられなくなってきたのも事実です。
今のところ、2人は互いの実力を認めながら良きライバル関係を築いていますが、テア・シュテーゲンは今後も出番のないことに黙っていられるでしょうか?
2人の間で衝突が起きてしまえば、ドイツ代表の立て直しは更に難しくなってくるでしょう。
ドイツ代表のハイレベルな背番号1争いからは、今後も目が離せそうですね。
テア・シュテーゲンのプロフィール
マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン
国籍:ドイツ
出身地:メルヒェングラートバッハ
生年月日:1992年4月30日(26歳)
身長・体重:187cm、85kg
利き足:右
在籍クラブ:バルセロナ
背番号:1
在籍するバルセロナでは背番号1を任されています。
2014年に移籍してきた当初、当時の監督だったルイス・エンリケは
- 国内リーグのGK:ブラボ(チリ代表)
- 国王杯、チャンピオンズリーグのGK:テア・シュテーゲン
と2人のGKを併用して起用。
しかしテア・シュテーゲンは、出場機会が少ない上にプレッシャーのかかるチャンピオンズリーグを任されることに不満を漏らしていました。
チームメイトとの連携も向上せず、不安定なパフォーマンスを披露しては移籍の噂まで立つほど。
しかし2017年、ブラボが元バルセロナの監督だったグアルディオラに引き抜かれる形でマンチェスター・シティに移籍するとテア・シュテーゲンの状況は好転します。
充分な出場機会を得られたことで、テア・シュテーゲンのパフォーマンスは一気に向上。
本来の実力を発揮することで目の肥えたバルセロナファンを納得させ、背番号1にふさわしいことを自ら証明してみせたのです。
テア・シュテーゲンのプレースタイル!キーは足元・範囲・ポジショニング
では、バルセロナのファンをうならせるテア・シュテーゲンのプレースタイルとは!?
ここからはテア・シュテーゲンのプレースタイルの特徴を見ていきましょう。
足元の技術が高い
まず第一に、ドイツの選手だったテア・シュテーゲンがスペインのバルセロナにスカウトされた最大の理由が高い足元の技術です。
利き足は右足だけでなく、左足の技術も非常に高くどんな状況でバックパスを受けても慌てることはまったくなし。
GKに対してフィールドプレーヤー並みの能力を要求するバルセロナも、テア・シュテーゲンの足元の能力には絶大な信頼を寄せています。
落ち着いたボールさばきは、観るもの全てを驚かせるほどハイレベルです。
前方への飛び出しと、幅広いプレー範囲
前への飛び出しというのも、テア・シュテーゲンの魅力のひとつ。
相手チームのロングフィードに対しても、積極的に前に飛び出してはボールカットしていきます。
また、味方のボール回しにもペナルティエリア外に出て攻撃の組み立てにも積極的に参加。
バルセロナの高いポゼッション率を支える存在です。
的確なポジショニングとコーチング
さらにテア・シュテーゲンは、ゴール前で常に正しいポジショニングを意識しているので、まるで魔法でもかかっているかのように、どんな際どいシュートにも反応できてしまいます。
そして、スペイン語が堪能なのでチームメイトとも冗談を言える仲。


テア・シュテーゲンのスペイン語による的確なコーチングは、バルセロナ躍進の大きな支えとなっているのです。
テア・シュテーゲンの経歴!年俸は推定6.8億円
シーズン | クラブ | 先発 | 途中 | 得点 |
2010-11 | ボルシア・メルヒェングラートバッハ | 6 | 0 | 0 |
2011-12 | ボルシア・メルヒェングラートバッハ | 34 | 0 | 0 |
2012-13 | ボルシア・メルヒェングラートバッハ | 34 | 0 | 0 |
2013-14 | ボルシア・メルヒェングラートバッハ | 34 | 0 | 0 |
2014-15 | バルセロナ | 0 | 0 | 0 |
2015-16 | バルセロナ | 36 | 0 | 0 |
2016-17 | バルセロナ | 36 | 0 | 0 |
2017-18 | バルセロナ | 37 | 0 | 0 |
2018-19 | バルセロナ | 32 | 0 | 0 |
テア・シュテーゲンの現在の年俸は推定6.8億円といわれ、契約期間は2022年までです。
今では世界を代表する高額GKの仲間入りを果たしたテア・シュテーゲンですが、少年時代はFWとしてプレーしていたそうです。
子供の頃から攻めるのが好きだったけれど、当時の監督は僕の走り方が気に入らなかったんだ。それで、あるメンバー選考の時に「このチームでGKとしてプレーするか、他のチームでプレーするか選ぶんだ」と問われたんだ。
即決でGKを選んだよ。だって、何より重要なことはボルシア・メルヒェングラートバッハでプレーすることだったからね。
ーテア・シュテーゲン
生まれ育ったメルヒェングラートバッハのクラブで、プロサッカー選手になるために日々トレーニングを積んできたテア・シュテーゲン。
その夢を見事に叶え、バルセロナにステップアップして高額プレーヤーになった今でも、テア・シュテーゲンは地元への恩義を一度も忘れたことはないそうです。
テア・シュテーゲンの嫁&子供、オフの過ごし方は?
テア・シュテーゲンは、2017年にかねてから交際を続けていたダニエラ・ヘレンさんと結婚しています。子供はまだいないようです。
ヘレンさんとの仲良さそうな写真は、テア・シュテーゲンのインスタグラムにもアップされていますね。
プライベートでも、美しいパートナーと共に充実した時間を過ごしているようです。
そして、インタビューに対する受け答えやSNSでのファンとのやりとりから「真面目」「完璧主義者」と称されることで有名なテア・シュテーゲン。
https://twitter.com/mterstegen1/status/1038440508794789888上のツイッターでは「君のグローブが欲しいんだ!」というファンからのメッセージに対して「郵送するから、DMで君の住所を送ってくれるかな?」という神対応!
「サッカー選手としてだけでなくひとりの人間として100%を目指している」と話すテア・シュテーゲンの人柄が良く分かるツイートですね。
尊敬に値する、まさしく完全無欠のGKといえるでしょう。
テア・シュテーゲンのチームとポジション
テアの所属チームやポジションについてはご存知の方も多いかと思ったので最後の方にちょこっとだけご紹介です。
テア・シュテーゲンが在籍するバルセロナは今シーズンも絶好調。
リーグ戦はほぼ手中に収め、5月にはバレンシアとの国王杯決勝を控えています。
準々決勝まで勝ち進んでいるチャンピオンズリーグ含め、5年ぶりとなる3冠達成に視界は良好です。
そしてテア・シュテーゲンはチームでただひとり全試合に出場、高いパフォーマンスを維持しながらこの躍進を最後尾から支えているのです。
この調子で3冠達成となれば、テア・シュテーゲンの名前はバルセロナという偉大なクラブで活躍したGKとして永遠に語り継がれるものになるでしょう。
まとめ:念願であるドイツ代表の背番号1獲得を目指して
若くして世界一といわれるクラブのバルセロナで、正守護神の座に昇りつめたテア・シュテーゲン。
しかし代表ではその座を奪うには至っていません。
全盛期を迎えつつあるテア・シュテーゲンがこれから狙うものは、ドイツ代表の背番号1獲得であることに間違いありません。
その素晴らしい活躍が代表でも披露できるのか、今後の行方に注目していきましょう。
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