豚肉の10部位を徹底解説!【希少部位も】味や特徴と美味しい料理法

豚肉は日本の食卓に欠かせない人気食材!ですが、部位によって味や食感が大きく異なります。初心者の方にとって、どの部位をどう調理すればいいのか悩むことも多いでしょう。

この記事では、豚肉の主要な部位とその特徴、そして適した調理法をわかりやすく解説します。ロース、バラ、ヒレなど、スーパーでよく見かける部位から、あまり知られていない部位まで幅広くカバー。

料理の幅を広げたい方や、豚肉をより美味しく調理したい方にとって、きっと役立つ情報が満載です。豚肉の魅力を存分に引き出し、毎日の食事をさらに楽しくするヒントをお届けします。

目次

豚肉の部位一覧

豚肉のいわゆる正肉と呼ばれる、メインの食肉の部位は以下のようなものが上げられます。

主な豚肉の部位(一部ホルモンとして扱われる部位もあり)

豚肉はさまざまな部位によって異なる特徴や用途があります。この他にも希少部位やホルモンなど内蔵肉に分類される部位もありますが、今回は上記の部位と、おすすめの希少部位について、

  • その部位の栄養価
  • 各部位の特徴
  • 各部位の向いている料理

について1つずつ解説していきたいと思います!

豚バラ

豚バラ肉の栄養素

栄養素(100gあたり豚バラ
カロリー366kcal
タンパク質14.4g
脂質35.4g
炭水化物0.1g

豚バラ肉は、脂質が多いイメージですが、実は健康維持に役立つ栄養素も含まれています。豚肉の脂肪には、善玉コレステロールを増やすステアリン酸や、悪玉コレステロールを減らすオレイン酸が豊富です。

さらに、豚バラ肉はビタミンB群も豊富に含んでいます。疲労回復効果や免疫力アップが期待できるビタミンB1は、100gあたり0.51mg含まれています。また、皮膚や粘膜の健康を保ち、口内炎や皮膚炎の予防に効果的なビタミンB6も豊富です。

豚バラ肉の味や特徴

豚バラ肉は、あばら骨周辺のお肉で、赤身と脂肪が層になっているのが特徴です。この層が三層になっていることから「三枚肉」とも呼ばれ、赤身と脂身のバランスが良く、濃厚な旨味が魅力です。

脂肪分が多い部位なので、煮込むと脂が溶け出し、とろけるような食感とジューシーな味わいを楽しめます。角煮やラフテーなど、長時間煮込む料理に最適です。豚バラ肉は、脂の甘みを存分に味わえる、豚肉好きにはたまらない部位と言えるでしょう。

豚バラ肉の向いている料理

豚バラ肉は、チャーシューや角煮のように、じっくりと煮込む料理にすると、とろけるような脂の旨味を存分に味わえます。薄くスライスした豚バラ肉は、しゃぶしゃぶやすき焼きなど、鍋料理にも最適です。さっと火を通すだけで、肉の旨味と脂の甘みが口いっぱいに広がります

また、豚キムチのような炒め物にすれば、野菜との相性も抜群です。豚バラ肉から染み出す脂が、野菜の旨味を引き立てて、ご飯が進む一皿になります。その他、チャーハンや回鍋肉など、様々な中華料理にも活用されています。

豚ロース

豚ロースの栄養素

栄養素(100gあたり豚ロース
カロリー248kcal
タンパク質19.3g
脂質19.2g
炭水化物0.2g

豚ロースは100gあたり248kcalと、比較的カロリーの高い食材と言えるでしょう。PFCバランスを見てみると、たんぱく質が19.3g、脂質が19.2g、炭水化物が0.2g(糖質は0.2g)です。高タンパク質で、脂質も多いことがわかります。

注目すべき栄養素は、ビタミンB1とセレンです。ビタミンB1は100gあたり0.69mg含まれており、これは1日の摂取目標量の約半分に相当します。ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換するために欠かせない栄養素です。疲労回復効果も期待できるため、積極的に摂取したい栄養素と言えるでしょう。

セレンは100gあたり21μgと、1日の目標量の7~8割を摂取できます。セレンは抗酸化作用があり、免疫力を高める効果も期待できます。免疫系のホルモンにも働きかけるため、健康を維持するためには欠かせない栄養素と言えるでしょう。

豚ロースの味や特徴

豚ロースは、豚の背中、胸から腰にかけて位置する部位です。きめ細やかで柔らかな肉質が特徴で、日本人にとって最も馴染み深い豚肉と言えるでしょう

赤身と脂身のバランスが良く、赤身部分の上品な味わいと、脂身部分の甘みと旨みを同時に楽しむことができます。特に、表面を覆う脂身は、豚肉の旨みが凝縮されており、ジューシーでとろけるような食感が味わえます。やわらかさに加え、しっかりとした歯ごたえも感じられる、魅力的な部位です。

豚ロースに向いている料理

豚ロースは、日本ではハムにもよく使われる人気の部位です。とんかつや生姜焼きなど、さまざまな人気料理に活用されています。ロースは赤身と脂身のバランスが良く、その旨みを存分に味わえる調理法がたくさんあります。

厚切り肉で作るポークステーキやローストポークもおすすめです。強火で表面を焼いて旨みを閉じ込めたら、弱火でじっくりと火を通すことで、柔らかくジューシーな仕上がりになります。豚肉本来の旨みをシンプルに味わいたい方は、塩コショウで味付けするだけでも十分に美味しい一皿になります。

豚しゃぶにする場合は、ポン酢で食べるのがおすすめです。さっぱりとしたポン酢は、ロースの脂の甘みと赤身の旨みをより一層引き立ててくれます。濃厚なごまだれも美味しいですが、ロース本来の味を楽しむなら、まずはポン酢で味わってみてください。

豚肩ロース

豚肩ロースの栄養素

栄養素(100gあたり豚肩ロース
カロリー237kcal
タンパク質17.1g
脂質19.2g
炭水化物0.1g

豚肩ロースは100gあたり237kcalとカロリーは高めですが、栄養が豊富な部位でもあります。脂質は19.2gとやや多めですが、たんぱく質も17.1gと豊富です。炭水化物は0.1gと少なく、糖質も0.1gしか含まれていません。

豚肩ロースにはビタミンB1が豊富に含まれており、100gあたり0.63mgと1日の必要量の約半分を摂取できます。ビタミンB1は疲労回復や精神安定作用、糖質の代謝を助ける働きがあります。また、ナイアシンも3.6mgと多く含まれています。ナイアシンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。特に、真皮のコラーゲン生成を促し、肌にうるおいやハリを与えるため、美容効果も期待できます

このように、豚肩ロースはビタミンB1やナイアシンなど、女性に嬉しい栄養素を多く含んでいる点が魅力です。

豚肩ロースの味や特徴

豚肩ロースは、肩に近い部位であるため、よく動かすことから適度に引き締まった赤身と脂身が美しいバランスで入っています。

このバランスの良さが、豚肉の旨味と食感を存分に味わえる特徴です。ロースと比較すると脂身が多いですが、しつこさはなく、牛肉にも負けない濃厚な旨みとコクを楽しむことができます。

豚肩ロースに向いている料理

豚肩ロースは、赤身と脂身のバランスがとれており、様々な料理に活用できる万能な部位です。ステーキやしゃぶしゃぶのように、シンプルに肉の旨味を味わう料理はもちろん、しょうが焼きのように、味付けを変えても美味しくいただけます。

ほどよい歯ごたえがありながらも、硬すぎないため、子供から大人まで楽しめるのも魅力です。

ロースと肩ロースの違いについて詳しく知りたい肩はこちらの記事もぜひご覧になってみてください。

豚ヒレ(フィレ)

豚ヒレ(フィレ)の栄養素

栄養素(100gあたり豚ヒレ(フィレ)
カロリー118kcal
タンパク質22.2g
脂質3.7g
炭水化物0.3g

豚ヒレ肉は、高タンパク質であることが知られていますが、100gあたり22.2gものタンパク質を含んでいます。これは、鶏むね肉に匹敵するほどの含有量です。しかも、脂質は100gあたりわずか3.7gと非常に低く、糖質も100gあたり0.3gと、豚肉の中でもトップクラスの低さです。このため、ダイエット中の方にもおすすめです。

さらに、豚ヒレ肉は、疲労回復効果や免疫力アップが期待できるビタミンB1、貧血予防に効果的な鉄分、そして成長や発育を助ける亜鉛など、多くの栄養素を豊富に含んでいます。他に、セレンも豊富に含まれてまたす。

セレンは抗酸化作用があり、活性酸素から体を守る働きがあります。また、男性ホルモンの分泌レベルを高める効果も期待できます。運動習慣のある男性にも、豚ヒレ肉はおすすめの食材と言えるでしょう。

豚ヒレ(フィレ)の味や特徴

豚ヒレ肉は、一頭の豚からわずか800gほどしか取れない、まさに希少部位と呼ぶにふさわしいお肉です。豚の筋肉の中でも特に運動量の少ない部位であるため、きめ細やかな肉質と、驚くほど少ない脂身が特徴です。

この脂肪の少なさから、豚肉の中では最もヘルシーな部位と言えるでしょう。あっさりとした上品な味わいは、脂っこいものが苦手な方にもおすすめできます。

豚ヒレ(フィレ)に向いている料理

豚ヒレ肉は、脂肪分が少ないためあっさりした味わいが特徴です。きめ細かく柔らかい肉質なので、ヒレカツなどの揚げ物に最適です。高温で短時間で揚げることで、肉の旨味を閉じ込め、ジューシーな仕上がりになります。

また、薄切りにして軽く叩き、フライパンでソテーするのもおすすめです。シンプルに塩コショウで味付けするだけでも、肉の美味しさを存分に味わえます。さらに、茹でてサラダに加えても、さっぱりと食べ応えのある一品になります。

柔らかく旨味が強いうえ、他のソースの味も乗りやすいので、ローストポークにするのもおすすめです。脂質が少ないので冷えてもベトベトせず、最後まで美味しく召し上がれますよ。

豚もも肉・豚外もも肉

豚もも肉・豚外もも肉の栄養素

栄養素(100gあたり豚ヒレ(フィレ)豚外もも
カロリー171kcal221kcal
タンパク質20.5g18.8g
脂質10.2g16.5g
炭水化物0.2g0.2g

豚もも肉は、100gあたり18.8gものタンパク質を含んでいます。これは、筋肉の成長や修復に欠かせない栄養素です。

また、女性にとって嬉しい栄養素であるビタミンB1も豊富に含まれており、100gあたり0.9mgと、1日の目標摂取量をほぼ満たすことができます。ビタミンB1は、疲労回復効果や糖質の代謝を助ける働きがあるため、ダイエット中の方にもおすすめです。

さらに、豚もも肉には、美肌効果が期待できるナイアシンも豊富です。100gあたり6.2mg含まれており、これは1日の目標摂取量の約半分に相当します。ナイアシンは、コラーゲンの生成を促進し、肌に潤いやハリを与える効果があります。

豚もも肉・豚外もも肉の味や特徴

豚もも肉は、豚のお尻からモモにかけての部分のお肉です。豚の後ろ足にあたるためよく動き、脂肪が少なくヘルシーな赤身肉が多いのが特徴です。豚肉の中でもあっさりとした味わいで、それでいてコクも感じられます。

豚もも肉は大きく分けて「内もも肉」と「外もも肉」の二つに分けられます。内もも肉は、もも肉の内側にある柔らかく脂肪が少ない部位です。きめが細かく、あっさりとした上品な味わいを楽しむことができます。一方、外もも肉はもも肉の外側にある赤身と脂身が層になった部位です。内もも肉に比べるとやや硬さがありますが、しっかりとした食べ応えとジューシーな旨味が特徴です。

日本では豚もも肉を使ったロースハムが一般的ですが、ドイツでは豚もも肉を使ったボンレスハムが一般的です。ボンレスハムは豚の後ろ足の太い骨を抜いて作るため、骨なしで食べやすいのも魅力です。

豚もも肉・豚外もも肉に向いている料理

豚もも肉、豚外もも肉は、きめが細かくしっかりとした肉質が特徴です。そのため、焼いても美味しい部位ですが、加熱しすぎると硬くなってしまうため注意が必要です

豚肉の旨味を存分に味わいたい場合は、薄切りにしてしゃぶしゃぶにするのがおすすめ。モモ肉特有の締まった食感を楽しむことができます。

また、角切りにしてカレーやシチューなどの煮込み料理にすれば、肉の旨味が溶け出し、より深い味わいに仕上がります。

塊肉で作る場合は、時間をかけてじっくりと火を通すことで、柔らかくジューシーなローストポークや煮豚、焼き豚を作ることができます。このように、豚もも肉、豚外もも肉は様々な料理に活用できる万能な部位と言えるでしょう。

トントロ(ネック)

トントロ(ネック)の栄養素

栄養素(100gあたりトントロ
カロリー386kcal
タンパク質14.4g
脂質36.0g
炭水化物0g

参考:豚トロの栄養素・カロリー|Eatreat

トントロは100gあたり脂質が36gと、かなり脂質に偏った部位となります。また、日本食品標準成分表では分類されない部位ということもあり、ビタミンやミネラルについての情報が得られません

トントロ(ネック)の味や特徴

豚トロは、豚のネックと呼ばれる部位で、一頭からわずか500gほどしか取れない希少部位です。豚トロ最大の特徴はその霜降り肉のような見た目と、そこから感じられる濃厚な旨味にあります。

コリコリとした独特の歯ごたえがありながら、マグロのトロのように脂がのっていて、口に入れた瞬間にとろけるような食感が楽しめます。別名「ピートロ」とも呼ばれ、豚肉でありながら、まるで牛肉の霜降り肉のような濃厚な脂の旨味を楽しめることから、焼肉店でも人気の高い部位です。

トントロ(ネック)に向いている料理

トントロは、焼き肉で楽しむのはもちろん、にんにくを効かせて野菜と一緒に炒めても絶品です。豚肉の旨みが溶け出した脂と、香ばしいにんにくの風味が食欲をそそります。また、味噌との相性も抜群で、西京漬けにすることでご飯が進むおかずになります。

トントロは脂の旨みが強いので、わさび醤油や柚子胡椒などのさっぱりした調味料とも相性が良く、様々な味付けを楽しむことができます。また、そのプリッとした独特の食感と脂の旨みから、チャーシューの代わりにラーメンにのせるお店もあるほどです。

豚肩肉

豚肩肉の栄養素

栄養素(100gあたり豚肩肉
カロリー201kcal
タンパク質18.5g
脂質14.6g
炭水化物0.2g

豚肩肉は、100gあたり2.7mgと豚肉の中でも亜鉛を多く含みます。亜鉛は体内で生成できない必須ミネラルであり、食事から摂取する必要があります。ホルモンの合成や分泌の調整、細胞の生成など、健康維持に欠かせない役割を担っています。

また、豚肩肉にはビタミンB1が0.66mg、ナイアシンが4.9mgと豊富に含まれています。ビタミンB1は糖質の代謝を助けエネルギーに変換する働きがあり、疲労回復に効果が期待できます。ナイアシンはアルコールの分解を助けるほか、皮膚や粘膜の健康維持にも関与しています。

豚肩肉の味や特徴

豚肩肉は、豚の前足にあたる部位で、「ウデ」とも呼ばれています。日々体重を支え、活発に動く前足を使う豚にとって、肩の筋肉はよく発達しています。そのため、豚肩肉は赤身が多く、弾力のあるしっかりとした肉質が特徴です。

しかし、ただ硬いだけでなく、適度な脂肪分も含まれているため、濃厚な旨味とジューシーさも兼ね備えています。コクと旨みを存分に味わえる部位と言えるでしょう。

豚肩肉に向いている料理

豚肩肉は、豚汁のような煮込み料理に使うと、とろけるような柔らかさで人気のある部位です。スーパーでよく見かける「切り落とし」に使われていることも多く、実はすでに野菜炒めや豚汁などで食べている方もいるかもしれません。

この部位は「豚ひき肉」の材料にもなり、様々な料理に活用できます。豚肩肉は比較的安価に入手できるにも関わらず、豚肉の旨みが強く感じられるのも特徴です。繊維質もしっかりしているので、じっくり煮込むことで余分な脂が落ちて、旨みが凝縮されたプルプルの食感が楽しめます。例えば、最近人気の「プルドポーク」も豚肩肉を使うと美味しく作れます。

豚スネ肉

豚スネ肉の栄養素

栄養素(100gあたり豚肩肉
カロリー178kcal
タンパク質24.4g
脂質8.9g
炭水化物0.1g

参考:フリーデンpresents とろとろ角煮風!!「やまと豚後ろスネ角煮風」

豚スネ肉は、100gあたり178kcalと、豚モモ肉とほぼ同じカロリーです。豚バラ肉と比較すると、およそ4分の1と脂質が低いのに対し、タンパク質は約24.4gと2倍近く含まれています。

このことから、豚スネ肉は低カロリーで高タンパク、さらに低脂質という、ダイエット中の方にもおすすめの部位と言えるでしょう。

豚スネ肉の味や特徴

豚のスネ肉は、その名の通り豚の脚の膝から足首にあたる部分のお肉です。豚は日々4本の脚を使って歩き回るので、スネの筋肉は非常に発達しており、脂肪が少なく引き締まった赤身肉が特徴です。そのため、あっさりとした味わいを持ちながらも、独特の強い弾力があります。

スネ肉には、コラーゲンやエラスチンといったゼラチン質が豊富に含まれています。このゼラチン質は、煮込むことで溶け出し、トロリとしたゼラチン状になります。これが、スネ肉を長時間煮込むと驚くほど柔らかく、プルプルとした食感になる秘密です。また、ゼラチン質が溶け出した煮汁は、濃厚なコクと旨みが加わり、奥深い味わいのスープや煮込み料理に仕上がります

豚スネ肉の向いている料理

豚スネ肉は、肩肉と同様に動きが多い部位なので、筋張っているのが特徴です。しかし、この筋張った部分が、長時間煮込むことでゼラチン質に変わり、とろけるような柔らかさと深い旨みを生み出します。そのため、豚スネ肉は、シチューや角煮、ポトフなどの煮込み料理に最適です。また、ラーメンのスープのベースとして使われることもあり、濃厚なコクと風味をスープに与えます。

一方、豚スネ肉はひき肉にしてもその魅力を発揮します。スネ肉を使ったひき肉は、肉の繊維が細かく、結着力が強いため、ハンバーグにするとふっくらとジューシーな仕上がりになります。さらに、ガパオライスやキーマカレー、ミートソースなどに加えることで、豚肉の旨みが溶け出し、料理全体にコクと深みを与えます。いつものひき肉を豚スネ肉に変えるだけで、ワンランク上の味わいを手軽に楽しむことができます。

骨付きの肉が好きなら希少部位スペアリブもおすすめ

最近キャンプなどでも見かけるスペアリブ、BBQの時は必須!という肩もいるのではないでしょうか。スペアリブは豚のあばら骨がついたままの状態のカルビ肉をさします。

スペアリブの味や特徴

スペアリブは、「スペア(spare)」と「リブ(rib)」という言葉が組み合わさってできた言葉です。「スペア」は「痩せた」「ぜい肉がない」、「リブ」は「あばら骨」を意味し、2つを合わせると「肉が少しついたあばら骨」という意味になります。つまり、スペアリブは肋骨まわりの骨がついた肉のことを指します。

しかし、名前とは裏腹に、骨まわりには塊で肉がついているので、ジューシーで肉厚な食感や旨味と、骨まわりの凝縮された旨味が楽しめるのが特徴です。骨からはだしも出るため、焼くだけでなく煮込み料理にも適しています。豪快な見た目とは裏腹に、濃厚でコクのある味わいが魅力です。

スペアリブに向いている料理

スペアリブは、骨の周りにある肉の旨味が凝縮された、ジューシーで濃厚な味わいが特徴です。豪快にかぶりつけば、口の中に肉の旨みがじゅわっと広がります。焼き上げたスペアリブは、香ばしい香りが食欲をそそり、外はカリカリ、中はふっくらとした食感が楽しめます。

また、じっくり煮込むことで、骨から溶け出したコラーゲンや旨みがさらに加わり、とろけるような柔らかさに。シンプルな味付けでも十分に美味しいですが、バーベキューソースや甘辛い味付けなど、様々な味付けのバリエーションも魅力です。プルドポークや角煮など、用途に合わせて様々な楽しみ方ができるのも、スペアリブの魅力と言えるでしょう。

豚肉の希少部位「ランプ」もおすすめ

豚肉には、ロースやバラ以外にも魅力的な部位が存在します。その中でも特に注目すべきは、希少部位として扱われる「豚ランプ」です。

豚ランプの味や特徴

豚ランプは、豚一頭からわずか2kgほどしか取れない貴重な部位です。ロースのお尻側とモモの間に位置し、ロースの繊細な味わいとモモの柔らかさを兼ね備えています。きめ細かい肉質は赤身が多くヘルシーで、豚肉の旨みがぎゅっと詰まっているのが特徴です。

流通量は少ないですが、ロースよりもリーズナブルな価格で手に入ることも。スーパーで見かけた際は、ぜひ一度試してみてください。きっと豚肉の奥深さに驚かされるはずです。

豚ランプに向いている料理

豚ランプは、柔らかくジューシーな味わいが魅力の部位です。ステーキやトンテキなど、肉の旨味をダイレクトに楽しめる料理がおすすめです。豚ランプは繊維が比較的きめ細かいので、繊維に沿ってカットすることで、肉汁を閉じ込め、よりジューシーな仕上がりになります。

また、タレに漬け込んでから焼き肉にすると、豚ランプの旨味がさらに引き立ちます。カレーやシチューなどの煮込み料理に使う場合は、大きめにカットすることで、食べ応えのある一品になります。炒め物に使う場合は、薄切りにしてから調理すると、火が通りやすく、柔らかく仕上がります。

おいしい豚肉を見分けるポイント

ここまで様々な豚肉の部位について解説してきましたが、折角お肉を食べるなら、できるだけ美味しい状態のものを選びたいですよね?ここでは、美味しい豚肉を選ぶ上でのポイントして…

  • 肉表面のみずみずしさや色
  • 脂の色ツヤ
  • ドリップの有無

という3つについて解説します!

おいしい豚肉を見分けるポイント①:ツヤがあってみずみずしい肉色

おいしい豚肉は、見た目にも美味しさが現れています。ロースであれば鮮やかなピンク色、肩(ウデ)であれば濃い赤色(真紅)が新鮮な証拠。豚肉の断面には、みずみずしいツヤがあるかどうかも重要なポイントです。

光を反射して潤いを感じさせる豚肉は、鮮度が良く、おいしいサイン。新鮮な豚肉は弾力感があり、指で軽く押すと弾力があり、すぐに元に戻ります。逆に、表面が乾燥して変色していたり、色のくすんだ豚肉は、鮮度が落ちている可能性が高いので注意が必要です。見た目にも美味しい豚肉を選びましょう。

おいしい豚肉を見分けるポイント②:白い脂でツヤがある

新鮮な豚肉を選ぶなら、脂身の白さとツヤは重要なチェックポイントです。透き通るような乳白色の脂身は、新鮮さの証。これは、空気に触れていない脂身の証なのです。

時間が経つにつれて、脂身は空気に触れ酸化し、白から黄色、そして徐々に暗い色へと変化していきます。もし、スーパーの店頭で薄黄緑っぽく変色し、ツヤを失った豚肉を見かけたら、それは鮮度が落ちているサイン。購入は避けましょう。

ドリップが出ていない

スーパーなどでパック詰めにされた豚肉を見ると、中には赤い液体が溜まっているものがあります。これは「ドリップ」と呼ばれ、豚肉内部の水分とタンパク質が混ざり合ったものです。

ドリップが多いと、旨味成分であるアミノ酸などが流れ出てしまい、パサついたり臭みが強くなったりする可能性があります。これは、解凍方法や保管状態に問題がある場合も考えられます。

新鮮でおいしい豚肉を選ぶには、ドリップの量が少ないものを選ぶようにしましょう。

まとめ:豚肉の部位を料理に合わせて使い分けよう

豚肉の各部位について詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。豚肉は多様な料理に活用できる優れた食材です。ロースやヒレは高級部位として知られ、特別な日の料理に最適。一方、バラやモモは日常的な料理に使いやすく、コスパも良好です。肩ロースは程よい脂身があり、焼肉や炒め物に向いています。豚トロやネックは、独特の食感と風味が魅力的。

豚肉の部位選びは、料理の目的や好みに応じて行うのがポイントです。栄養価も高く、ビタミンB1やたんぱく質が豊富。各部位の特徴を理解し、上手に使い分けることで、豚肉料理の幅がぐっと広がることでしょう。

豚肉の部位だけでなく品種の違いについても気になる!という方はこちらの記事もぜひご覧になってみてください。

参考:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

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