牛肉部位タンの魅力!タン元・タン先・タン中・タン下の違いやおいしい食べ方を詳しく解説

牛肉の中でもダントツで人気のタン。1頭の牛から約1kgしかとれない希少部位でもあります。

そんな牛タンは実は、4種類の異なる部位があることをご存知でしょうか?
さらにたんは白タン、黒タンという種類にも分けることができます。

それぞれの特徴や味わいの違いを知ることで、牛タンをより深く楽しむことができます。

本記事では、牛タンの様々な部位や種類の違いについて詳しく解説していきます。

ぜひ、この機会にタンの奥深さを知り、新たな食体験を味わってみてください。

目次

牛タンの部位の位置や特徴

焼肉といえばタン塩!というほど、焼肉のスタートを切るのに欠かせない部位ですよね。牛一頭からわずか1kgしか取れない希少部位である牛タンですが、英語で「tongue(舌)」を意味することから、日本では「タン」と呼ばれるようになりました。

一口に牛タンといっても、部位によって味わいが大きく異なります。全長50cmほどにもなる牛タンは、先端からタン先・タン中・タン元・タン下の4つに分けられます。 簡単に解説すると

  • タン先:コリコリとした食感が特徴で、レモン汁と相性抜群
  • タン中:タン先とタン元のちょうど間にある部位で、適度な歯ごたえと柔らかさ
  • タン元:最も脂がのっていて柔らかく、とろけるような食感
  • タン下:タンの中でも最も運動量の多い部位で、濃厚な旨味

といった特徴があります。

牛タンは、たんぱく質やビタミンが豊富であるため、ダイエットや美容にも嬉しい食材と言えます。また、牛タンには鉄分も多く含まれており、貧血予防にも効果的です。さらに、タウリンが含まれているため、疲労回復効果も期待できます。

牛タンは4部位の特徴とおいしい食べ方

1本の牛タンから4つの部位に分かれることをお伝えしました。ここでは

  • タン先の味や特徴
  • タン中の味や特徴
  • タン元の味や特徴
  • タン下の味や特徴

について、より詳しくお伝えしていきます。

タン先の味や特徴

牛タンの先端部分であるタン先は、牛タンの中でも特に筋肉が発達していて、脂肪分が少ないのが特徴です。そのため、しっかりとした歯ごたえを楽しめる部位となっています。焼肉として食べる場合は、小さくカットすることで食べやすくなります。独特の風味があるため、濃厚な肉本来の味が好きな方におすすめです。

また、牛タンシチューなどの煮込み料理にすると、長時間煮込むことで筋線維がほぐれ、驚くほど柔らかく仕上がります。肉の旨みが溶け出した煮込み料理は、格別な味わいです。このように、タン先は調理方法によって様々な顔を見せてくれる魅力的な部位と言えるでしょう。

タン中の味や特徴

タン中は、スーパーマーケットや焼肉屋さんでよく見かける、舌の中心部分のことです。焼肉好きにはおなじみの部位なのではないでしょうか。タン中は、舌の付け根に近い側と先端側では、食感も脂ののり方も異なります。

付け根側は「上タン」と呼ばれることもあり、濃厚な旨みと、やわらかい食感が特徴です。一方、先端側は、一般的に「タン」と呼ばれる部分に近く、比較的あっさりとした味わいと、サクサクっとしたしっかりとした歯ごたえが楽しめます。

タン中は、旨みが凝縮されているので、シンプルに塩で食べても十分に美味しさを堪能できます。薄切りにして、サッと焼いて食べるのがおすすめです。

タン元の味や特徴

タン元は、牛の舌の根元にある部位です。この部分は、あまり動かすことがないため、肉質が非常に柔らかく、ジューシーな脂が特徴です。特に、根元から3~4cmの部分は、霜降りのように美しいサシが入っていることから「特上タン」と呼ばれることもあり、焼肉の最高級部位として扱われています

タン元は、その柔らかさから、厚切りにしてステーキのように楽しむこともできます。肉汁と脂の旨味が口の中に広がり、至福のひとときを味わえるでしょう。また、シンプルにタン塩やレモン汁で味付けして、牛タン焼きとして味わうのもおすすめです。さっと焼いて、お好みで薬味を添えれば、タン元本来の旨味を堪能できます。

タン下の味や特徴

タン下は、牛の舌の裏側にある部位です。筋や血管が多く、スーパーマーケットなどではあまり見かけないかもしれません。しかし、丁寧に下処理をすれば、とても濃厚な旨味を楽しめる、隠れた逸品です。

肉質は硬めで、焼肉など短時間で火を通す料理には適していません。一方で、じっくりと煮込むことで筋が柔らかくなり、肉の旨味が溶け出したスープも絶品なので、煮込み料理に最適です。また、ミンチにしてハンバーグにすれば、タン下独特の食感が楽しめます。飲食店のまかない料理として消費されることも多くあります。

黒タンと白タンの違いを徹底解説

牛肉の中でも人気の高い部位「タン」には、黒タンと白タンという2種類があります。ここでは

  • 黒タンの特徴と魅力
  • 白タンの特徴と魅力
  • 黒毛和牛のタンの希少性

について解説します。

黒タンの特徴と魅力

黒毛和牛や交雑種のほとんどは、皮が黒い「黒タン」です。一方、輸入牛の場合は、牛種によって黒タンとそうでないものが混在しているため、見分けるのは難しいでしょう。

普段スーパーなどで見かけるタンは皮が剥かれているため、黒いタンを目にしたことがないという方も多いかもしれません。

黒タンは、一般的に白っぽいタンに比べて柔らかく、ジューシーで濃厚な旨みが特徴です。特に、黒毛和牛の黒タンは、きめ細かいサシと芳醇な香りが魅力で、まさにタンの中でも最高級品と言えるでしょう

もし、皮付きのタンを購入する機会があれば、ぜひ黒タンを選んでみてください。そのとろけるような食感と、濃厚な旨みにきっと感動するはずです。

白タンの特徴と魅力

白タンは、ホルスタインなど乳用牛からとれるタンで、特徴的な白い皮を持つ部位です。乳用牛であるホルスタインは、国産のものだけでなく輸入牛も存在し、産地や与える飼料が違います。

牛の品種や産地、飼料が違えばそれだけ肉の風味や肉質が大きく変わる場合もあるということです。同じ白タンであっても、味わいに違いが生まれる可能性があり不安定な部位といえるかもしれません。

黒毛和牛の黒タンは極上でも希少で常に品薄部位

焼肉好きなら、「焼肉のスタートはタン塩から」が定番!という方も多いのではないでしょうか。 ジューシーな脂と、レモン汁の爽やかな風味が食欲をそそりますよね。 しかし、誰もが愛する牛タンですが、実は非常に希少な部位であることをご存知でしょうか?

牛一頭から取れるタンはたったの1本。 スーパーではアメリカ産やオーストラリア産のタンを見かけることもありますが、黒毛和牛となると話は別です。 現在、日本で1ヶ月に食肉処理される黒毛和牛は約3万頭。 単純計算でも、1ヶ月に流通する黒毛和牛のタンは3万本ほどということになります。

全国には約2万店もの焼肉店が存在し、それぞれのお店で毎日多くのタンが提供されています。 さらに、最近では牛タン専門店も増え、需要は高まる一方です。 希少な黒毛和牛のタンともなれば、その奪い合いは熾烈を極め、常に品薄状態が続いているのも頷けます。

そのため、黒毛和牛のタンを安定して仕入れるには、確かな仕入れルートと目利きの力が欠かせませんこだわりの焼肉店では、独自のルートで質の高い黒毛和牛のタンを確保している場合も多いようです。 もしメニューに見つけたら、それはお店の努力の証。 ぜひ、味わってみてください。

牛タンの美味しい食べ方

牛タンを最大限美味しくいただくための、おすすめの食べ方をご紹介します!

  • 焼肉で楽しむ牛タン
  • 分厚く贅沢なタンステーキ
  • 濃厚な旨味の牛タンシチュー

焼肉で楽しむ牛タン

焼肉の定番といえば、やっぱり牛タン! ですが、「牛タン塩」と一口に言っても、部位によって味わいは大きく変わるんです。

「タン塩」として楽しまれることが多いタン中は、タン元よりも脂身が少なく、あっさりとした味わいが魅力です。薄切りにして、サッと焼いてレモンを絞れば、さっぱりとした美味しさが口の中に広がります。焼きすぎると固くなってしまうので注意が必要です。

一方、焼肉屋さんで人気の「厚切り牛タン」には、タン元が使われています。タン元はタンの中でも最も柔らかい部位。ジューシーな脂と濃厚な旨味が特徴です。厚切りにすることで、表面はカリッと、中はジューシーに焼き上がり、至福のひとくちを味わえます。お好みでネギ塩を添えても美味しいですね。

分厚く贅沢なタンステーキ

牛タンの中でも特に柔らかいタン元を贅沢に厚切りにしたステーキは、まさに至福のひと品です。肉の旨みを最大限に引き出すためには、強火で表面をカリッと焼き上げることが重要です。こうすることで、肉汁を閉じ込め、ジューシーな仕上がりになります。焼き加減はお好みで調整できますが、目安として、表面を焼いた後、裏返して中火で3分ほど焼けば、中はほんのりピンク色のミディアムレアに仕上がります。

味付けは、シンプルに塩コショウだけでも十分に肉の旨みを感じられます。お好みで、わさびやレモン汁を添えても風味が広がり、より一層美味しく召し上がれます。焼きあがったステーキは、食べやすい大きさにカットして盛り付ければ、豪華なメインディッシュの完成です。

濃厚な旨味の牛タンシチュー

牛タンシチューの奥深いコクと旨味を最大限に引き出すには、タン先やタン下を使うのがおすすめです。じっくりと時間をかけて煮込むことで、硬いとされている部位も驚くほど柔らかく仕上がります。

口に入れた瞬間、とろけるような食感と濃厚な旨味が広がり、至福のひとときを味わえるでしょう。丁寧に煮込むことで、牛タン特有の臭みも消え、深いコクと香りが生まれます。贅沢な味わいの牛タンシチューは、特別な日のディナーやおもてなしにもぴったりです。

牛タンのおいしい調理方法やコツ

牛タンの焼き方のコツ

牛タンを美味しく焼くには、部位に合わせた焼き方が重要です。薄切りのタンは、強火で短時間で焼き上げましょう。肉が少し反り返ってきたら裏返す合図です。ほんのり焼き色がついたら、お皿に取り上げてください。サッと焼いたレアの状態が、タン本来の旨味を存分に味わえます。レモン汁や塩でさっぱりといただくのがおすすめです。

一方、厚切りのタンは、じっくりと時間をかけて焼き上げるのがポイントです。まず、中火で片面を3分ほど焼き、こんがりとした焼き色がついたら裏返します。反対側も同様に焼き色がついたら、火力を弱めてさらに2分ほど焼きましょう。こうすることで、外はカリッと、中はジューシーな焼き上がりになります。お好みで、わさび醤油やブラックペッパーでいただくのも良いでしょう。

低温調理で楽しむ牛タン

牛タンをステーキで食べる場合におすすめなのが、「低温調理」です。低温調理とは、食材を一定の温度でじっくり加熱する調理法のこと。55~60℃ほどの低温で加熱することで、タンの中まで均一に火を通し、しっとり柔らかな食感に仕上げることができます。

低温調理後にフライパンで表面を焼けば、中はジューシー、外はカリッと香ばしい、お店で食べるような本格的な牛タンステーキを自宅で楽しむことができます。

また、低温調理は時間管理がしやすいのもメリット。時間に余裕があるときに仕込んでおけば、食べたいときにすぐ食べられます。塩コショウでシンプルにいただくのはもちろん、お好みのソースや薬味でアレンジするのもおすすめです。ぜひ、低温調理でワンランク上の牛タン料理に挑戦してみてください。

美味しい牛タンの見分け方

牛タンは、牛肉の中でも特に人気の高い部位です。美味しい牛タンを見分けるポイントは、

  • 適度な脂ののり
  • 鮮やかな赤い色
  • 霜降りのきめ細やかさ
  • ドリップの量

です。これらについて説明します。

牛タンに適度に脂がのっているか

牛タンを選ぶ際、脂の乗り具合は重要なポイントです。上質な牛タンは、赤身と脂身のバランスが良く、美しい霜降り模様を描いています。脂身は真っ白ではなく、ほんのりとピンクがかった薄い色合いが理想です。これは、牛タンが新鮮な証拠であるとともに、焼いた際に食欲をそそる香ばしい香りを生み出す要素でもあります。

新鮮な牛タンは、身が引き締まっており、弾力があります。う。

牛タンが鮮やかな赤い色をしているか

牛タンを選ぶとき、鮮やかな赤い色が目に飛び込んでくるでしょうか? 実は、新鮮な牛タンの赤身は、明るい赤色ではなく、少し濃いめの赤色をしています。鮮度が落ちてくると、この赤身部分がさらに黒ずんでくるため、購入する際には注意が必要です。

新鮮な牛タンを見分けるもう一つのポイントは、脂肪の色です。新鮮なものは、脂肪部分が白色またはほんのりピンク色をしています。逆に、黄色っぽく変色しているものは、鮮度が落ちている可能性が高いと言えるでしょう。

新鮮でおいしい牛タンは、赤身と脂肪の色がはっきりとしており、つやがあるのが特徴です。ぜひ、これらのポイントを踏まえて、本当に新鮮な牛タンを見極めてみてください。

牛タンの霜降りがきめ細やかか

牛タンの霜降りとは、まるで芸術作品のように、赤身の間にきめ細かい脂が入り込んだ状態のことを指します。この繊細なマーブル模様が、牛タンを口に入れた瞬間、とろけるような柔らかさと、濃厚な旨み、そして上品な甘みをもたらす秘密なのです。

大きく脂肪部分が分かれているものと比べて、きめ細やかな霜降り牛タンは、加熱すると脂が溶け出し、赤身と一体化することで、より一層ジューシーで風味豊かな味わいを楽しむことができます。まさに、牛タンの美味しさを最大限に引き出す、自然の妙技と言えるでしょう。

ドリップが出ていないか

牛肉や豚肉の精肉コーナーに行くと、パックに赤い液体が溜まっているのを見かけることがあります。これは「ドリップ」と呼ばれるもので、肉の細胞から水分が染み出したものです。

ドリップが多いということは、それだけ肉の細胞が壊れ、水分と共にアミノ酸などの旨味や栄養も失われているということ。つまり、鮮度が落ちてしまっている可能性が高いのです。

新鮮な牛タンは、表面にツヤがあり、弾力があります。ドリップが出ておらず、切断面もみずみずしいものを選びましょう。また、かすかに甘い香りがするのも新鮮な証拠。逆に、酸っぱい臭いがするものは避けたほうが無難です。

牛タンのカロリーと栄養価

牛タンのカロリー・3大栄養素バランス

100gあたり牛タン
カロリー318kcal
タンパク質13.3g
脂質31.8g
炭水化物0.2g

牛タンは、牛肉の中でも独特の食感と風味を持つ人気の部位です。100グラム当たりのカロリーは約318kcalで、たんぱく質が13,3gと比較的豊富な部位です。ただし、脂質が31.8gとかなりの量なので、食べ過ぎには注意が必要です。

網焼きなどにすれば脂が落ちるので、七輪などで焼肉にすると少し対策になるかもしれません。

牛タンのビタミン・ミネラル

脂質には注意が必要なものの、ビタミンやミネラルは豊富な点には注目です。牛タンは特にビタミンB群や鉄分、亜鉛などのミネラルが豊富に含まれているのが特徴です。

特に、ビタミンB12は貧血予防や神経機能の維持に重要な役割を果たします。また、牛タンには、コラーゲンやエラスチンなどの結合組織タンパク質も含まれており、美容や健康維持に寄与する可能性があります。

まとめ

今回は

  • 牛タンの部位4種類の特徴
  • 白タン・黒タンなど牛タンの種類
  • 牛タンのおいしい食べ方

などについて詳しく解説してきました。

普段親しみのある人気部位ですが、実は様々な種類があると感じられたのではないでしょうか?

あなたもぜひ、次に牛タンを買ったり召し上がったりする時は、この記事にあるような牛タンの違いに味覚を傾けて楽しく味わってみてください!

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