牛肉の希少部位【ハラミ】ってどこ?焼肉で人気の理由と美味しい食べ方

焼肉に行くと、必ずと言っていいほど注文する人がいる「ハラミ」。

でも、「ハラミってどこの部位?」と聞かれると、正確に答えられる人は少ないのではないでしょうか。

実はハラミは横隔膜の筋肉のことで、牛一頭からわずかしか取れない希少部位。独特の旨味と柔らかな食感が人気を集め、近年では焼肉店だけでなく、ステーキや丼ぶりなど様々な形で提供されています。

今回は、そんなハラミの魅力に迫ります。部位の解説はもちろん、焼肉で人気を集める理由や、より美味しく食べる方法までご紹介します。ハラミを食べたことがない人も、既にハラミの虜になっている人も、必見の内容です。

目次

牛肉の部位「ハラミ」とは?場所や特徴

牛肉のハラミは、横隔膜の背中側の筋肉を指します。正確には「ホルモン」に分類され、厳密には赤身肉ではありません。ですが、食感はしっかりとした赤身肉に近く、脂の甘みも豊富なのが特徴です。

ハラミは、左右に1本ずつ、牛1頭からわずか3kgほどしか取れない希少部位でもあります。焼肉屋さんではお馴染みですが、その味わいの良さから人気が高く、希少という点も人気の理由と言えるでしょう。

適度に脂がのって柔らかく、風味も豊かですが、品質が劣化しやすいという面も持ち合わせています。購入したらできるだけ早く調理するのが、ハラミを美味しく食べるコツです。

ハラミの栄養価と健康効果

牛肉の中でも人気の高いハラミ。横隔膜の一部であるハラミは、赤身と脂身のバランスが良く、濃厚な旨味が特徴です。しかもハラミは美味しいだけでなく、栄養価が高いのも魅力です。ここではハラミの

  • ハラミの栄養価
  • ハラミの栄養素:たんぱく質
  • ハラミの栄養素:カリウム
  • ハラミの栄養素:鉄分
  • ハラミの栄養素:ビタミンB12
  • ハラミの栄養素:亜鉛

高タンパク質で、鉄分や亜鉛などのミネラルも豊富に含むハラミは、スタミナをつけたい時にもおすすめです。

ハラミの栄養価:低糖質でダイエットに最適なハラミ

牛ハラミ(100g)の栄養
  • カロリー:342kcal
  • タンパク質:13.2g
  • 脂質:30.4g
  • 炭水化物:0g

「ハラミ」は、牛の横隔膜の一部のお肉で、独特の食感と濃厚な旨味が魅力です。カロリーは100gあたり約342kcalと、サーロイン(約498kcal)やカルビ(約500kcal)と比べると低めですが、ヒレ(約200kcal)やモモ(約200kcal)よりは高めです。

しかし、ハラミの魅力は、なんといってもその栄養価の高さです。ハラミは、低糖質でダイエットにも最適な食材と言えます。高タンパク質であるため、筋肉の維持や代謝アップに効果が期待できます。さらに、鉄分も豊富に含んでいるため、貧血予防にも効果的です。

焼肉としてハラミを食べる場合、焼くことで余分な脂が落ちるので、カロリーをさらに抑えることができます。ヘルシーにハラミを楽しみたい方は、焼肉がおすすめです。

ハラミの栄養素:たんぱく質

たんぱく質の働きは多岐にわたります。まず、たんぱく質は炭水化物・脂質とともに三大栄養素のひとつであり、体を作る基本的な材料です。筋肉や臓器、皮膚、髪の毛などを構成する重要な要素であり、酵素やホルモン、免疫系の成分もたんぱく質から作られます。

また、たんぱく質はエネルギー源としても機能します。特に体を動かすエネルギーとして必要不可欠です。18〜64歳の成人の場合、男性は1日60g、女性は50gのたんぱく質摂取が推奨されています。

たんぱく質が不足すると、筋肉の減少や肌や髪のトラブルが生じるだけでなく、集中力や思考力の低下といった問題も引き起こします。さらに、筋力の低下や太りやすくなるリスクもあります。したがって、たんぱく質をしっかりと摂取することが健康維持にとって非常に重要です。

ハラミの栄養素:カリウム

カリウムは、体内の浸透圧を調整し、ナトリウムの排出を促進する重要な栄養素です。これにより、血圧の調整やむくみの解消に寄与します。また、神経の伝達や筋肉の収縮にも関与しており、体全体のコンディションを整える働きがあります。

WHO(世界保健機構)は、生活習慣病の予防のためにカリウムの積極的な摂取を推奨しています。具体的には、18歳以上の男性では1日2,500mg、女性では2,000mgのカリウム摂取が推奨されています。カリウムを適切に摂ることで、高血圧や脳卒中などの病気の予防に効果的です。

ハラミは、100gあたり210mgカリウムを含んでいます。日常の食事に取り入れることで、これらの健康効果を享受することができます。

ハラミの栄養素:鉄分

鉄は赤血球のヘモグロビンの主要な材料であり、酸素を全身の細胞に運ぶ重要な役割を果たします。特に女性は月経や妊娠、授乳などで鉄分が不足しがちなので、意識して摂取することが大切です。鉄分の不足は貧血を引き起こし、疲労感や倦怠感の原因となります。さらに、鉄はコラーゲンの生成にも欠かせない栄養素で、不足すると肌荒れやシミ、シワなどの肌トラブルを引き起こす可能性があります。

牛ハラミは100gあたり3.2mgと鉄分を豊富に含んでおり、貧血予防や疲労回復に効果的です。また、鉄分は美肌効果も期待できるため、肌の健康を保つためにも積極的に摂取したい食材です。日本人は鉄分が不足しやすい傾向にあり、18〜64歳の男性は1日7.5mg、女性は6.5mgの摂取が推奨されています。牛ハラミを食事に取り入れて、日常的に必要な鉄分をしっかり補いましょう。

ハラミの栄養素:ビタミンB12

ビタミンB12は、血液を作る重要な役割を果たす栄養素です。不足すると赤血球が減少し、貧血の原因となります。また、ビタミンB12は中枢神経や視神経の修復にも関与しており、不足すると慢性疲労やうつ病、神経痛などの症状が現れやすくなります。さらに、眼精疲労や肩こり、首こりも引き起こされることがあります。

牛ハラミはビタミンB12が多く含まれており、これらを積極的に摂取することで、これらの健康問題を予防することが可能です。

ハラミの栄養素:亜鉛

牛ハラミに多く含まれる亜鉛は、たんぱく質の合成や新しい細胞の生成をサポートする重要な栄養素です。体内で生成できないため、食事から摂取する必要があります。特に牛ハラミには亜鉛が豊富に含まれており、これを積極的に摂取することで亜鉛不足を予防できます。

亜鉛が不足すると、肌荒れや免疫機能の低下、味覚障害などさまざまな健康問題が発生しやすくなります。また、成長期の子供にとっては、良質な細胞を作るために亜鉛が欠かせません。成長と発育をサポートするためにも、亜鉛を含む食品を積極的に取り入れましょう。牛ハラミには100gあたり3.7mgと、非常に豊富に亜鉛を含んでいます。

他の牛肉部位との違い

ハラミは横隔膜にあたる部位で、厳密には牛肉ではなく内臓肉、ホルモンに分類されます。赤身に近い見た目ですが、内臓特有の深い味わいが特徴です。ここでは牛ハラミと他の部位の違いを知るために

  • 牛ハラミとカルビとの違い
  • 牛ハラミとサガリとの違い

一方、ロースやヒレといった牛肉部位は、主に骨格筋にあたり、きめ細やかで柔らかな肉質と、上品な風味が持ち味です。ハラミは他の牛肉部位と比較して、脂質が多く含まれているため、濃厚な旨味とジューシーな食感が楽しめます。

牛ハラミとカルビとの違い

牛ハラミとカルビは、どちらも焼肉の人気部位ですが、その違いを明確に理解している方は意外と少ないかもしれません。

まず、カルビは特定の部位を指す名称ではなく、アバラ周りの肉の総称です。そのためサーロインやロースも部分的にカルビとして提供するお店もあります。

カルビの特徴は、なんといってもそのジューシーな味わいです。脂身が多く含まれているため、口に入れた瞬間にジュワっと肉汁が広がります。一方で、ハラミは横隔膜の筋肉であるため、赤身肉に近い食感と濃厚な旨味が特徴です。脂身が少ない分、あっさりとした味わいが好みの方におすすめです。

このように、牛ハラミとカルビは、部位も味わいも異なります。焼肉を食べる際には、それぞれの部位の特徴を理解して注文すると、より一層焼肉を楽しむことができるでしょう。

牛ハラミとサガリとの違い

牛ハラミと牛サガリ。どちらも焼肉屋さんでお馴染みの部位ですが、その違いを明確にご存知でしょうか。どちらも牛の横隔膜の一部であることは共通していますが、実は異なる部位なのです。

牛ハラミは横隔膜の中でも背中側に位置する部位です。横隔膜は呼吸をするときに上下に動く筋肉のため、肉肉しいかみごたえが楽しめます。脂肪分はサガリと比べてやや少なく、あっさりした味わいが特徴です。

一方、牛サガリはハラミよりも肋骨側に位置し、ハラミと比べて肉厚で甘味のある脂も付随するのが特徴です。ハラミと同様に柔らかく、赤身に近いあっさりとした味わいと、脂の旨味が魅力です。

地域やお店によっては、サガリをハラミとして提供している場合もあるため、違いが分かりづらいかもしれません。しかし、それぞれの部位の味わいや特徴を知ることで、焼肉をより一層楽しむことができるでしょう。

美味しいハラミの選び方

焼肉の中でも人気部位のハラミ。濃厚な旨味が楽しめる部位ですが、選び方によってさらに美味しく召し上がれます。ここは美味しいハラミを見分けるためのポイントとして

  • サシの入り方と肉厚さ
  • ドリップが出ていないかの確認
  • 信頼できる購入先を選ぶ

といった点をご紹介します。

サシの入り方と肉厚のチェックポイント

ハラミを選ぶ際に見るべきポイントは、サシの入り方と肉の厚みです。サシは、網目状に脂肪が入っているのが特徴で、きめ細やかに入っているほど、肉質が柔らかくジューシーな味わいになります。

肉厚さは、厚い方が食べ応えがあり、肉の旨味をダイレクトに感じられます。しかし、厚すぎると火が通りにくい場合があるので注意が必要です。用途や好みに合わせて、サシの量や肉の厚みをチェックしましょう。

ドリップが出ていないかの確認

ハラミは横隔膜の筋肉の部位で、肉質は柔らかく、独特の風味があります。しかし、稀にドリップが多いハラミと出会ってしまうことがあります。ドリップとは、肉の細胞から水分が流れ出てしまっている状態のことです。

ドリップが多いと、せっかくの旨味が逃げてしまい、パサパサとした食感になってしまいます。購入する際は、ドリップが出ていないか、しっかりと確認しましょう。新鮮なハラミであれば、ドリップはほとんど出ていません。もしドリップが出ている場合は、購入を見送るか、お店の人に相談してみましょう。

信頼できる購入先の紹介

牛肉の中でも人気の部位、ハラミ。焼肉屋さんで必ず注文するという方も多いのではないでしょうか?そんなハラミですが、スーパーで購入すると、硬くて美味しくない思いをしたことはありませんか?

それは、品質が良くなかったり、鮮度が落ちていたりする可能性があります。美味しいハラミを食べるなら、専門店の利用がおすすめです。専門店なら、品質や鮮度にこだわって仕入れたハラミを提供しているので、安心して購入できます。

通販サイトの中には、プロの目利きで厳選したハラミを販売しているお店も!お肉のプロが厳選したハラミを自宅で味わってみませんか?

ハラミを使った美味しいレシピ

牛肉の様々な部位の中でも、独特の旨味とやわらかさで人気なのがハラミです。ここではハラミの魅力を存分に楽しめるよう、牛ハラミに合う料理として

  • 牛ハラミステーキ
  • ハラミとニンニクの芽のスタミナ炒め
  • 牛ハラミと香味野菜炒め
  • 牛ハラミの生姜焼き

これらのレシピをご紹介します。

牛ハラミステーキ

牛ハラミステーキは、柔らかな肉質と濃厚な旨味が魅力の一品です。牛肉の横隔膜にあたるハラミは、赤身と脂身のバランスが良く、適度な弾力も楽しめます。焼き加減はお好みで調整できますが、ミディアムレアに仕上げると、肉の旨味をより一層感じられます。

ハラミステーキは、シンプルに塩コショウで味付けして食べるのはもちろん、わさび醤油やポン酢など、和風ソースとも相性抜群です。ご家庭でも簡単に調理できるので、ぜひ一度お試しください。

ハラミとニンニクの芽のスタミナ炒め

牛肉の中でも独特の旨味を持つハラミは、スタミナ満点の炒め物に最適です。特に、シャキシャキとした食感とほのかな苦味を持つニンニクの芽との組み合わせは相性抜群!今回は、ご飯が進むこと間違いなしの「ハラミとニンニクの芽のスタミナ炒め」のレシピをご紹介します。

ハラミは牛の横隔膜にあたる部位で、柔らかく濃厚な味わいが特徴です。内臓肉に近い部位ですが、くさみはほとんどありません。炒め物以外にも、焼肉やバーベキューでも人気があります。

牛ハラミと香味野菜炒め

牛肉の中でも、独特の食感と濃厚な旨味が魅力のハラミ。今回は、そんなハラミをさらに美味しく味わえる、香味野菜炒めをご紹介します。ハラミは横隔膜の筋肉で、柔らかく脂肪分が多いため、炒め物に最適です。

玉ねぎやピーマンなどの定番野菜はもちろん、セロリやパクチーなどの香味野菜を加えることで、風味豊かで奥深い味わいに仕上がります。ポイントは、強火で手早く炒めること。

ハラミのジューシーさを閉じ込めると同時に、香味野菜のシャキシャキとした食感を残すことが重要です。ご飯が進むのはもちろん、ビールとの相性も抜群ですよ。ぜひお試しください。

牛ハラミの生姜焼き

牛肉の中でも、独特な食感と濃厚な旨味が特徴のハラミ。焼肉で人気ですが、生姜焼きにも最適な部位です。ハラミは適度な脂肪と赤身のバランスが良く、生姜焼きにすることでご飯が進む味わいに仕上がります。

生姜の風味と醤油ベースの甘辛い味付けは、ハラミの旨味をさらに引き立て、食欲をそそります。比較的リーズナブルな価格も魅力の一つで、家計に優しいのも嬉しいポイントです。ぜひ、今晩のおかずにハラミの生姜焼きをご賞味あれ。

まとめ

ハラミは牛の横隔膜の一部で、肉肉しい食感と濃厚な旨味が魅力の部位です。ハラミは焼肉屋さんでは定番の部位ですが、実は赤身ではなく横隔膜を動かす筋肉である「横隔膜」にあたり、ホルモンに分類されます。一頭からわずかしか取れない希少部位で、赤身に近い味わいと、適度な脂身によるジューシーさを兼ね備えているため、幅広い世代に人気があります。

ハラミは、強火でさっと焼いて、レアもしくはミディアムレアで食べるのがおすすめ。わさび醤油やレモン汁でさっぱりといただくのも良いですし、焼肉のタレとの相性も抜群です。肉本来の旨味を存分に味わえるハラミを、ぜひご堪能ください。

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