牛肉の部位トモバラはどこ?カイノミや中落ち、ササミなど人気10部位も徹底解説

焼肉でおなじみの「カルビ」。実は「バラ肉」の一部だと知っていましたか? バラ肉には「肩バラ」と「トモバラ」の2種類があります。

トモバラは牛のお腹周りの部位で、一頭から取れる肉の約半分を占めるほど広範囲にわたります。焼肉屋さんで見かける「上カルビ」や「特上カルビ」といった高級部位も、このトモバラから切り分けられます。まさに、焼肉の美味しさがぎゅっと詰まった宝庫と言えるでしょう。

本記事では、このトモバラの特徴や分割後の部位、それぞれの調理法まで、徹底的に解説していきます!

目次

トモバラの部位とは?

トモバラは、牛肉の中でも大きく重要な部位と言えます。ここでは

  • トモバラの部位の位置や特徴
  • ばら肉の栄養価

について解説します!

トモバラの位置と特徴

トモバラは、牛肉の中でも特徴的な部位です。その位置は、牛のお腹周辺に広がっており、具体的には「中バラ」と「外バラ」を合わせた部分を指します。この二つの部位を総称してトモバラと呼んでいるのです。

トモバラの特徴として、まず目を引くのが赤身肉と脂肪が交互に層を成す「脂肪交雑」の美しい断面です。この独特の構造が、トモバラの風味と食感を決定づけています。脂肪の割合が非常に高く、肉のブロックを成形する際には、約60%もの脂肪を取り除くことがあります。

しかし、この豊富な脂肪こそがトモバラの魅力でもあります。赤身と脂肪を一緒に調理することで、濃厚で深みのある味わいを楽しむことができるのです。焼肉店でよく見かけるのはこのためです。

トモバラの活用法は多岐にわたります。定番の焼肉はもちろん、薄切りにしてバラしゃぶにしたり、一部の希少部位はステーキとして楽しむこともできます。この多様性も、トモバラの魅力の一つと言えるでしょう。

なお、放牧されている牛の場合、運動量が多いため、トモバラにあまり肉がついていないこともあります。このように、牛の飼育環境によっても、トモバラの質や量に違いが出てくるのです。

ばら肉の栄養価

ばら肉(和牛)100gの栄養
  • カロリー:472kcal
  • タンパク質:11g
  • 脂質:50g
  • 炭水化物:0.1g
  • ミネラル:0.5g
  • 食塩相当量:0.1g

参考:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

ばら肉は、牛肉の中でも脂肪分が多い部位です。栄養面では、良質なタンパク質や鉄分を豊富に含んでおり、筋肉の維持や貧血予防に役立ちます。ただし和牛ばら肉は脂肪含有量が高いため、カロリーも他の部位と比べて高くなります。

トモバラの購入方法

トモバラ肉はスーパーマーケットや精肉店では一般的に「カルビ」として販売されています。店頭では「カルビ」という表示を目安に探すとよいでしょう。

購入時には、国産牛と輸入牛、さらには和牛など、牛の種類によって肉質が大きく異なります。特に、本格的な味わいを求める方には黒毛和牛のトモバラがおすすめです。和牛、特に黒毛和牛は「和牛香」と呼ばれる独特の甘みや風味を持つ脂肪分を含んでおり、その芳醇な香りと口溶けの良さが特徴です。和牛のサシにあたる脂肪は融点が低く、口の中でとろけるような食感を楽しめます。焼く際は、脂をしっかりと落としながら調理することで、和牛本来の旨味と甘みを最大限に引き出すことができます。

価格面では、和牛のトモバラ肉は輸入牛肉に比べると高価ですが、その味わいの深さと質の高さを考えれば十分な価値があります。

また、通販も便利です。通販では、カルビやトモバラという名称で販売されていることが多く、様々なブランド牛や希少部位を探すことができます。自宅にいながら全国各地の名産牛を取り寄せられるのも、通販の大きな魅力です。

通販で購入する際は、産地や牛の種類、グレード(A5ランクなど)をしっかりと確認しましょう。

美味しいトモバラ肉の選び方

トモバラ肉はカルビとしてスーパーなどでも購入できますが、どうせなら状態の良い、おいしいものを選びたいですよね!ここではトモバラを選ぶ際に重要なポイントとして

  • 肉の色
  • 脂の色
  • ドリップの量

について解説します!

肉の色で鮮度をチェックする

牛肉の色と鮮度は、美味しさを左右する重要な要素です。トモバラは、赤身と脂肪のバランスが絶妙な部位。鮮やかな赤色と、適度に入った白い霜降りが特徴です。新鮮なトモバラは、艶やかで均一な色合いを持ち、表面にべたつきがありません。

匂いは、生肉特有の香りがほのかに感じられる程度が理想的です。また、肉の弾力性も重要なチェックポイントとなります。指で軽く押してみて、すぐに元の形に戻るものが新鮮さの証です。黒ずんでいたり、茶色っぽいものは避けませしょう。

脂肪の色の確認

新鮮な牛肉の脂肪は、乳白色をしています。一方、時間が経つにつれて脂肪は酸化し、黄色っぽく変色していきます。これは、脂肪が空気に触れることで起こる現象で、品質が落ちているサインです。

トモバラを選ぶ際はなるべく脂身の透き通るような白さのものを選び、黄色がかったものは避けるようにしましょう。

ドリップの確認

スーパーなどでパック詰めにされた牛肉を選ぶ際、中には赤い液体が溜まっているものを見かけることがありますね。これは「ドリップ」と呼ばれるもので、牛肉内部の水分とタンパク質が混ざり合ったものです。ドリップが多い牛肉は、旨味成分であるアミノ酸などが流れ出てしまっている可能性があります。これは、解凍方法や保管状態に問題がある場合も考えられます。

新鮮なトモバラを選ぶには、ドリップの量が少ないものを選ぶようにしましょう。

トモバラの部位の種類

牛肉のトモバラを様々な部位に捌くには、まず「ナカバラ」「ソトバラ」両方に付いている「カッパ(フランケン)」と呼ばれる薄い肉を取り除くことから始めます。カッパは、両方の部位の表面に張り付いて、丁寧に剥がしていきます。

カッパを取り除くと、次は「ゲタ・バラ山」と呼ばれる中落ちカルビ材や「カブリ」など並カルビ材を採っていきます。これらの部位もナカバラとソトバラの両方についています。

次に、ハラミに似た食感で人気の希少部位「ウチハラミ」を取り外します。ウチハラミはナカバラとソトバラにまたがって存在するため、丁寧に切り離します。

ここまでくると、ナカバラには「カイノミ」「ヘッドバラ(ボンショー)」、ソトバラには「ササミ(ササバラ)」という希少部位が残ります。これらの部位も丁寧に切り分けると、最終的にナカバラからは「プレート」、ソトバラからは「タテバラ」「ヨコバラ」が残ります。

この後は、トモバラの中でも人気な10部位について解説します!

カイノミ:トモバラの超人気な希少部位

黒毛和牛(佐賀牛)カイノミ焼肉

カイノミは牛のわき腹あたり、内バラとヒレ肉の間に位置する希少部位です。牛一頭からわずか3kgほどしか取れないため、レストランでもメニューにあればラッキーと言えるでしょう。形は中心部分が太く、端に向かって薄くなるのが特徴です。

カイノミの名前の由来

牛肉の希少部位であるカイノミ。その名の由来は、小割りした際の形が貝に似ていることから来ているという説が有力です。

カイノミの味

カイノミが人気を集める理由は、牛肉の中で最も高価な「ヒレ」のすぐ近くに位置し、肉質が似ている点にあります。赤身と脂身のバランスが良く、濃厚な脂のうまみと赤身の深い味わいを同時に堪能できます。脂っこすぎるのは苦手だけど、赤身だけだと物足りない、そんな時にぴったりの部位と言えるでしょう。

牛肉は通常、繊維の方向を断ち切るようにカットしますが、カイノミは非常に柔らかなため、繊維に沿ってカットされることも多いです。このカット方法の違いが、独特の食感と美味しさを生み出す秘密です同じカイノミでも、カットの仕方によってサシの入り方や柔らかさが変わる点も、焼肉通にはたまらないポイントと言えるでしょう。

カイノミの味とおすすめの食べ方

カイノミは、カットで変わる味わいも魅力です。繊維の方向に沿ってカットすると、ハラミのような心地よい歯ごたえを楽しむことができます。一方、繊維を断ち切るようにカットすると、ヒレ肉のように口の中でほどけるような食感が味わえます。

カイノミの美味しい食べ方は、大きく分けて2種類あります。中心部分は厚みがあるので、ステーキとして焼き上げるのがおすすめです。残りの部分は焼肉として、香ばしく焼き上げましょう。

ステーキにする場合は、ミディアムレアに焼き上げ、わさび醤油や塩胡椒でシンプルに味わうのがおすすめ。焼肉の場合は、レアまたはミディアムレアにさっと火を通し、塩や甘辛いタレでいただきましょう。

ただし、焼き過ぎると肉汁が失われ、固くなってしまうので注意が必要です。ジューシーで柔らかなカイノミを、ぜひお好みの食べ方で楽しんでみてください。

中落ち(バラ山 / ゲタ):トモバラのリーズナブルで旨い部位

中落ち(バラ山/ゲタ)は、肋骨と肋骨の間にある部位です。タテバラほどではありませんが、脂が多く、焼肉屋さんでは中落ちカルビとして提供されます。ナカバラ側は細長く、ソトバラ側は短いという特徴があります。バラの上のリブロース側にも中落ち(バラ山 / ゲタ)はあり、こちらはリブゲタと呼ばれています。

中落ち(バラ山 / ゲタ)の名前の由来

中落ちカルビは「ゲタカルビ」と呼ばれることもあり、お店によっては別のメニューとして提供されていることもあります。しかし、一般的にはどちらも同じ部位を指します。

この名前の由来は、肋骨から肉を取り除いた後に残る、凸凹とした形が下駄に似ていることから来ています。

中落ち(バラ山 / ゲタ)の味

中落ちカルビは、あばら骨周りの肉で、骨の髄の旨みが染み渡り、濃厚な味わいと香りが楽しめます。一般的なカルビに比べ、しっかりとした肉の旨味を感じられます。

呼吸運動をする肋骨周りの肉であるため、肉質もしっかりしていて脂肪も多い部位です。しかし、網焼きにする際に繊維を断つように切り込みを入れることで、ジューシーな食感を楽しむことができます。肉の旨味が深い部位でありながらリーズナブルな価格で楽しめる点も、人気の理由の一つと言えるでしょう。

中落ち(バラ山 / ゲタ)のおすすめの食べ方

中落ちカルビは、分厚くカットしてサイコロステーキや焼肉で楽しむのが一般的です。脂がのった濃厚な旨みが特徴なので、白米との相性は抜群!キンキンに冷えたビールやレモンサワーにもよく合います。

特にミディアムまたはウェルダンに焼き上げると、余分な脂が落ちて肉の旨みがより引き立ちます。また、ある程度厚みのある中落ちは、柵取りしてスライスすれば、一般的なカルビのように味わうこともできます。こってりとした味わいを堪能したい方は、甘口のタレで食べるのがおすすめです。

ササミ(ササバラ / フランク):あっさり行けるトモバラの希少部位

牛ササミ(トモバラやフランクといった呼び方も)

鶏のササミとは全く異なる牛肉の希少部位「ササミ」。これは牛一頭からわずか2.5kgほどしか取れない、ソトバラの中でもモモの付け根に近い部分にあたる希少部位です。

ササミ(ササバラ / フランク)の由来

ササミの見た目は、脂肪が少ない赤身肉でありながら、きめ細かいサシが入っているのが特徴です。そこから脂を落とすと表面に笹の葉のような模様が現れることから「ササミ」や「ササバラ」と呼ばれ、英語では「Flank(フランク)」と表記されます。

ササミ(ササバラ / フランク)の味

ササミは、トモバラの一部で、細かいサシが入っている見た目とは裏腹に、驚くほどさっぱりと食べられる希少部位です。やわらかな食感で歯切れが良く、脂っこさを感じさせないため、女性や年配の方でも食べやすいと人気です。

ササミは、口に入れた瞬間、脂の甘みと肉の旨みがふわっと広がります。そのあっさりとした味わいは、たくさん食べても胃もたれしにくいのが特徴です。

焼肉屋さんでは、「ササミ」としてメニューに載っていることは少なく、「上カルビ」として提供されていることが多いようです。もし、メニューに見つけたら、ぜひ一度味わってみてください。

ササミ(ササバラ / フランク)のおすすめの食べ方

ササミは、牛肉の中でも特に柔らかい赤身肉で、あっさりとした味わいが特徴です。焼肉にするのがおすすめです。細長い形状をしているため、ステーキにするには不向きです。焼肉にする時も、ただ焼くだけでなく、いくつかのポイントを押さえると、さらに美味しく召し上がれます。

焼き加減は、レアがおすすめです。レアにすることで、牛ササミの柔らかさを最大限に引き出し、ジューシーな肉汁を閉じ込めることができます。焼き過ぎると固くなってしまうので、注意が必要です。

味付けはシンプルに、わさび醤油やニンニク醤油などがよく合います。あっさりとしたササミの旨味を引き立ててくれます。その他にも、ポン酢やレモン汁などもおすすめです。

タテバラ:トモバラに含まれる脂身たっぷり肉

近江和牛タテバラ肉。脂たっぷり

ソトバラの中でも前脚側、あばら骨周辺に位置するのが「タテバラ」です。この部位最大の特徴は、なんといってもその見事なサシの入り方でしょう。

一般的に牛肉は赤身の中にサシが網目状に入っているイメージですが、タテバラは違います。白い脂肪の中に、まるで紅ショウガのように赤身が点在しているのです。サシの割合が多いものでは、スライスした肉の6割近くを占めることもあるほどです。

まさに、牛肉の脂の旨味を存分に堪能できる部位と言えるでしょう。

タテバラの味

カルビの中でも特に脂が濃厚な「タテバラ」は、「霜降り好きにはたまらない!」とまで言われています。確かに、こってりとした牛肉の旨みを存分に味わいたい方にはぴったりの部位と言えるでしょう。その反面、赤身肉のようにあっさりとした肉質を好む方や、カロリーが気になる方は少し注意が必要です。

焼肉店では「タテバラ」という名称で提供されることは少なく、「上カルビ」「特上カルビ」「トロカルビ」といった分類で楽しまれていることが多いようです。また、タテバラのすぐ隣には「ヨコバラ」という部位が存在します。この2つは隣り合った部位なのですが、肉質は全く異なるのが面白いところです。

ヨコバラはタテバラのようにサシが多くないため、お店によってはタテバラを「トロカルビ」、ヨコバラを通常の「カルビ」として使い分けている場合もあるようです。

タテバラのおすすめの食べ方

タテバラ最大の特徴は、なんといってもその濃厚な味わいです。強い脂の旨みと、ジューシーな食感を楽しむには焼肉がおすすめ。しかし、脂が多いため、調理方法には少し注意が必要です。

タテバラを美味しく食べるには、脂をしっかり落とせる網焼きが最適です。炭火でじっくりと焼き上げることで、香ばしさが加わり、より一層美味しく仕上がります。

反対に、フライパンやホットプレートは脂が逃げにくいため、タテバラの調理に向きません。もし、ご家庭で調理する場合は、溶岩プレートがおすすめ。家庭にいながら炭焼きのような遠赤外線効果で肉に旨味をとじこめ、それでいて余分な脂を落としながら焼くことができます。

焼き加減は、ミディアム程度がおすすめです。表面をカリッと焼き上げつつも、中はジューシーに仕上げることで、タテバラの旨みを最大限に引き出すことができます。味付けは、甘辛いタレももちろん合いますが、さっぱりとした醤油やポン酢で食べるのもおすすめです。肉の旨みをダイレクトに感じることができます。

ウチハラミ(インサイドスカート):ハラミとカルビのいいとこどり部位

ハラミと近縁関係にありながら、知る人ぞ知る通好みの部位、それがウチハラミです。牛の腹部にあるソトバラとウチバラにまたがるように存在する、細長い腹横筋の部分を指します。

内臓肉であるハラミは横隔膜ですが、ウチハラミは腹横筋(ふくおうきん)なので厳密には内臓肉ではありません。一頭の牛からわずか2kgほどしか取れない希少部位のため、見かけたらぜひ味わってみてください。

ウチハラミ(インサイドスカート)の名前の由来

ハラミと似た特徴を持つ部位であることから、日本では「ウチハラミ」と呼ばれます。

英語圏だと「インサイドスカート」と呼ばれます。この「インサイドスカート」は、英語でハラミを表す「アウトサイドスカート」と対比となる表現です。そのため、一見すると、ハラミよりも内側にあるように思えますが、実際には、ウチハラミはハラミよりも外側に位置しています。

この「インサイドスカート」が省略されて「インサイド」と呼ばれることもあります。

ウチハラミ(インサイドスカート)とハラミの違い

「ハラミ」は牛の横隔膜、つまりホルモン(内臓肉)に分類されます。牛の横隔膜は非常に大きく、その中でも肋骨に近い部分が「ハラミ」と呼ばれます。筋肉である横隔膜は本来赤身肉の一種ですが、内臓処理の段階で取り扱われるためホルモンに分類されるのです。

一方、「ウチハラミ」はハラミという名前がついていますが、ホルモンではなく肋骨周りのバラ肉の内側にある「腹横筋」のことを指し、正肉として扱われます。

ウチハラミ(インサイドスカート)の味

ウチハラミは形状も食感もハラミにそっくりです。繊維質で、一見するとササミのようにあっさりとした印象ですが、実際は噛むほどに肉の旨味が溢れ出す、こってりとした味わいが特徴です。

その味わいは、例えるならカルビの脂の濃厚さと、ハラミの持つ独特の旨味を併せ持っていると表現できるでしょう。ハラミよりもさらにバラ肉に近い味わいで、コクと旨味のバランスがとれた、まさに良いところ取りの部位と言えるかもしれません。

ウチハラミはメニューに単独で載っていることは稀です。お店によっては、並カルビや上カルビに混ぜて提供したり、あるいはハラミとして提供している場合もあるようです。もしメニューに見つけたら、ぜひ一度試してみて下さい。

ウチハラミ(インサイドスカート)のおすすめの食べ方

ウチハラミ(インサイドスカート)は、肉の濃厚な旨味とジューシーな脂の甘味のバランスが魅力の牛肉の部位です。厚みがやや薄めのためおすすめな食べ方は焼肉一択。強火で表面をカリッと焼き上げ、中はレアに仕上げると最高です。脂の旨味を閉じ込めつつ、肉の柔らかさを最大限に引き出せばジュワっと溢れる肉汁と旨味の詰まった噛みごたえを味わうことができます。

味付けはシンプルに塩胡椒でも肉の旨味を堪能できますし、焼肉のタレとの相性も抜群です。また、わさび醤油でさっぱりといただくのもおすすめです。

さらに、カレーの具材として活用するのもおすすめです。ウチハラミのコクと旨味がカレー全体に広がり、ワンランク上の味わいになります。色々な食べ方で、ウチハラミの魅力を楽しんでみてください。

ヘッドバラ(ボンショー):【カルビの王様】と呼ばれる極上部位

「三角バラ」に続く希少部位「ヘッドバラ(ボンショー)」。わずか指8本分ほどの大きさしか取れない、まさに超希少部位です。三角バラにそのまま続く部位のため、「ヘッドバラ」と呼ばれます。

「ヘッドバラ(ボンショー)」は、カルビの中でも群を抜いて「サシ」が入りやすく、とろけるような食感が特徴です。通常、カルビ肉は「並」「上」「特上」といった品質表示がされますが、明確な基準はなく、各精肉店やレストランが独自に判断しています。

しかし、この「ヘッドバラ(ボンショー)」の品質の高さは一目瞭然。誰もが「特上カルビ」と認めるもの。まさに「カルビの王様」と呼ぶにふさわしい部位と言えるでしょう。

ヘッドバラ(ボンショー)の名前の由来

牛肉の希少部位として知られる「ヘッドバラ(ボンショー)」。名前の由来には、2つの部位が関係しています。まず「ボンショー」は、ナカバラという部位の一部である「ボンレスショートリブ」が由来です。このボンレスショートリブを略して「ボンショー」と呼ばれるようになりました。

一方、「ヘッドバラ」は、三角バラという特上カルビの部位につけられる名称です。ボンショーは、このヘッドバラに続く部位であることから、「ヘッドバラ」とそのまま呼ばれることもあります。2つの部位のつながりから生まれた名前と言えるでしょう。

ヘッドバラ(ボンショー)の味

ヘッドバラ(ボンショー)は、牛肉の中でもサシの入り方がトップクラスで、口に入れた瞬間にとろけるような食感が楽しめます。その味わいはまさに「特上カルビ」と呼ぶにふさわしく、濃厚な肉の旨みと上品な甘みが口の中に広がります。

一度食べたら、他の部位では満足できなくなるほどの絶品です。ヘッドバラ(ボンショー)を食べれば思わず笑顔がこぼれる、至福のひと時になること間違いなしです!

ヘッドバラ(ボンショー)の美味しい食べ方

ヘッドバラ(ボンショー)は、焼肉でサッと炙るのも美味しいですが、一番の魅力はその繊細な旨味とトロッととろけるような食感です。この美味しさを最大限に味わうには、薄切りにして刺身にするのがおすすめです。

よく冷えたヘッドバラ(ボンショー)厚さ1mmにスライスし、わさび醤油でいただくも良し。ほんのり冷たく、口に入れた瞬間に脂が溶け出し、至福の瞬間を味わえます。また、半解凍のボンショーを細かく切ってご飯にのせた牛トロ丼は、言葉にならない美味しさです!

お肉屋さんや焼肉店で「生食用」の特上カルビを見かけたら、ぜひ一度試してみてください。想像を超える、とろけるような食感と濃厚な旨みがあなたを虜にするはずです。

その他のトモバラの部位

トモバラは他にも様々な部位があります。ここからは部位名としてはややマイナーですが隠れた希少部位として

  • カッパ(フランケン)
  • ショートプレート、カブリ、ヨコバラ

について解説します。

カッパ(フランケン)

カッパ肉

カッパ、別名フランケンと呼ばれる部位を聞いたことはありますか? ほとんど見かける機会がないのも納得の、精肉店泣かせの部位なんです。

カッパは薄い肉…というより膜や筋に近い部位です。この膜が雨合羽のように見えることから「カッパ」という名前がついたそうです。

裏側にたっぷりと脂が付いているので、焼肉で提供するには脂を取り除き、丁寧にスジ切りをする必要があります。しかし、頑張って下処理をしても、結局はスジが多く残ってしまうため、その労力に見合うだけの価値を見出せず、廃棄されることが多いようです。

焼肉として食べる場合は、厚みのある部分を極薄にスライスするのが良いでしょう。残りは脂を残したまま、煮込み料理に活用するのがおすすめです。

カッパはスジが多い部位なので、ネックやスネ同様に煮込むことでその真価を発揮します。長時間煮込むことで、コラーゲン豊富なとろけるような食感を楽しむことができます。濃厚な旨味が溶け出したスープは絶品です。牛スジ煮込みのように、じっくりと時間をかけて調理するのがおすすめですよ。

ショートプレート、カブリ、ヨコバラ

「ヨコバラ」は、赤身と脂身のバランスが良く、濃厚な味わいが特徴で、カルビの中でも特に人気があります。

「カブリ(リブキャップ)」は、やや薄めで硬めの肉質ですが、しっかりと噛みしめるほどに肉の旨味が溢れ出す部位です。ナカバラとソトバラの両方から取れますが、ナカバラの方が大きく、より食べ応えがあります。

そして「ショートプレート」は、ナカバラから様々な部位のカルビ肉を取り除いた後に残る部位のこと。カルビの中でも比較的柔らかく、ジューシーな味わいが楽しめます。

このように、それぞれ個性を持った3つの部位ですが、いずれもカルビとして美味しく食べられます。多くのお店では、これらの部位をまとめて「カルビ」として提供している場合も多いので、もし焼肉店でメニューとして分かれていた時は上記の豆知識をぜひ参考にしてみてください。

トモバラの希少部位を通販で手に入れる方法

美味しいトモバラを食べるなら、希少部位を味わいたい方もいるのではないでしょうか。しかし、スーパーではなかなかお目当ての部位に出会えないのが現実です。日常的に使うお肉を扱うスーパーでは、品揃えにも限りがあります。

そこでおすすめなのが、精肉専門店や通販サイトの活用です。精肉専門店なら、肉牛の育成から仕入れ、カットまでこだわって取り扱っているため、品質の高いトモバラを購入できます。ブランド牛や人気の牛肉を扱っているお店も多いので、お店の人に相談しながら選んでみましょう。

近くに専門店がない場合は、通販サイトの利用が便利です。通販サイトなら、全国各地の精肉店から取り寄せた、様々な種類のトモバラを比較検討できます。和牛の希少部位など、スーパーでは手に入らない部位も販売されているので、ぜひチェックしてみてください。おすすめの焼き肉用セットや、食べ比べできる組み合わせになっている商品など、選ぶ楽しみが広がります。

まとめ

ここまでトモバラについて詳しく解説してきました!

スーパーでは、ばら肉を細かく部位分けして販売しているところはあまり見かけませんよね。インサイドやササミといった部位は、知名度が低く、多くの種類を仕入れてしまうと在庫管理が大変になってしまうからです。また、希少部位はそもそも仕入れられる量が限られており、安定供給が難しいという事情もあります。

そのため、お肉屋であっても高級部位のカイノミなどを除き、残りの部分はまとめて「カルビ」として販売されていることも多いのです。そして、サシの入り具合によって「並」「上」「特上」といったランク分けがされているのが一般的です。

しかし、本当に美味しいカルビを味わいたいのであれば、こだわりの精肉店や通販サイトをチェックすることをおすすめします。

肉にこだわっている精肉店では、経験豊富な職人が厳選した質の高いカルビを手に入れることができます。部位ごとの特徴やおすすめの食べ方なども教えてもらえるので、より一層カルビを楽しむことができるでしょう。

一方、通販サイトでは、全国各地のブランド牛や、希少部位を含む様々な種類のカルビを取り扱っています。自宅にいながら簡単に注文できるので、忙しい方にもぴったりです。いつもの焼肉やバーベキューをワンランク上のものにするために、特別な日の食材として、あるいは、お祝いなどのギフトとして、こだわりのカルビを選んでみてはいかがでしょうか。

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