牛ホルモンは、独特の食感と濃厚な味わいで多くの人々を魅了する人気の食材です。しかし、その種類の多さと部位ごとの特徴に戸惑う方も少なくありません。この記事では、牛ホルモンの魅力を余すところなく紹介します。
今回はホルモンの中でも人気な22種類の部位について、それぞれの特徴や美味しい食べ方を詳しく解説していきます。焼肉店でメニューを見ながら悩んだ経験がある方も、自宅で調理に挑戦したい方も、この完全ガイドを参考にすれば、牛ホルモンの世界をより深く楽しむことができるでしょう。
栄養価が高く、コラーゲンたっぷりの牛ホルモン。その奥深い魅力に迫りながら、あなたのお気に入りの部位を見つけてみませんか。
牛のホルモンとは?その部位と特徴
牛のホルモンは、内臓系の部位の総称です。ここでは
- 牛ホルモンの基本:内臓系の部位とは
- ホルモンとモツの違いとは?
について説明します。
牛ホルモンの基本:内臓系の部位とは
一般的に牛の「ホルモン」と呼ばれる部位には、第一胃(ミノ)、第二胃(ハチノス)、第三胃(センマイ)、第四胃(ギアラ・アカセンマイ)などがあります。
牛は胃袋が4つあるなど反芻動物特有の複雑な消化器官を持っています。その他の内蔵の種類もビタミンやミネラルを多く含み、それぞれ独特の食感や風味を持っています。
小腸(コプチャン)や大腸(シマチョウ)も人気の高いホルモン部位です。肝臓(レバー)や心臓(ハツ)といった臓物も、ホルモン料理に含まれることがあります。
牛ホルモンは、焼肉やもつ鍋など様々な調理法で楽しめ、コラーゲンやビタミンB群が豊富に含まれているため、美容や健康に良いとされています。ただし、脂肪分も多いので、適量を心がけましょう。
ホルモンとモツの違いとは?
ホルモンとモツは、どちらも牛の内臓部位を指す言葉ですが、その定義にはやや違いがあります。ホルモンは、主に牛の第四胃や小腸を指し、特に関西地方で使われる呼び名です。
一方、モツは内臓全般を指す言葉で、より広い範囲の部位を含むことが多いようです。牛の胃袋や腸、レバーなどがモツに該当します。
調理方法による呼び名の違いもあり、ホルモンは焼肉やホルモン焼きで人気がある一方、モツは煮込み料理やもつ鍋などで活用されることが多いでしょう。
栄養面では、ホルモンはコラーゲンが豊富で美容効果が期待できます。モツは部位によって栄養価が異なりますが、ビタミンやミネラルが豊富です。両者とも、日本の食文化において重要な役割を果たしています。
【部位別】牛のホルモンの詳細解説
牛のホルモンは、その独特な食感と濃厚な味わいで多くの人々に愛されています。部位によって異なる特徴を持つホルモンは、焼肉やもつ鍋など様々な料理で楽しめます。ここでは牛のホルモン各部位について味や食感の特徴を解説します。
- タン(舌)
- テール(尾)
- レバー(肝臓)
- サガリ(横隔膜)
- ハラミ(横隔膜)
- ハツ(心臓)
- ミノ(第一胃)
- シマチョウ(大腸)
- ハチノス(第二胃)
- アキレス
- センマイ(第三胃)
- シビレ(リード ヴォー)
- コリコリ(大動脈 / ハツモト・タケノコ・フエ)
- ツラミ(頬肉 / カシラ)
- ギアラ(第四胃)
- 牛コブクロ(子宮)
- マルチョウ(小腸)
- ウルテ
- テッポウ(直腸)
- 盲腸
- フク(フワ・やおぎも)
- ノドスジ(シキン・スキミ・ネリガエシ・ヒハラ・ショクドウ)
みなさんご存知の人気部位から、マイナーな希少部位など、たくさんの種類があるので是非参考にしてみてください。
タン(舌)の特徴
タンは牛の舌を指し、独特の食感と風味で人気の高い部位です。舌の表面には無数の小さな突起があり、これが独特の食感を生み出しています。タンは筋肉質な構造を持つため、適切な調理法が重要となります。
一般的に、薄切りにして焼く「タン塩」や、厚切りにしてじっくり煮込む「タンシチュー」などの調理法が好まれます。
栄養面では、良質なタンパク質や鉄分が豊富で、100g当たり約220kcalとカロリーも比較的低めです。ホルモンの一種として扱われることもありますが、厳密には内臓ではなく筋肉組織です。タンは牛1頭から約1kgしか取れない希少部位であり、その独特の味わいと食感から、焼肉店やホルモン料理店で人気のメニューとなっています。
テール(尾)の特徴
牛のテールは、独特の食感と風味を持つ部位として知られています。一般的に「テールスープ」や「牛テールシチュー」といった料理で親しまれ、コラーゲンが豊富に含まれているのが特徴です。
テールは、骨や筋、脂肪が複雑に絡み合った構造をしており、長時間煮込むことで旨味が凝縮されます。ホルモン料理の一種としても扱われることがあり、焼肉店のメニューに登場することもあります。
栄養面では、良質なタンパク質や鉄分が豊富で、健康志向の人々にも注目されています。調理法によっては、柔らかく仕上げることも可能で、高級レストランでも提供される人気の食材となっています。牛の部位の中でも独特の魅力を持つテールは、様々な料理の可能性を秘めた食材といえるでしょう。
レバー(肝臓)の特徴
レバー(肝臓)は、牛の内臓部位の中でも栄養価が高く、独特の風味と食感が特徴的です。鉄分やビタミンA、B群が豊富に含まれており、貧血予防や肌の健康維持に効果があると言われています。牛レバーは、他の動物のレバーと比べてやわらかく、クセが少ないのが特徴です。
調理法としては、焼く、煮る、炒めるなど様々な方法があり、和洋中問わず多彩な料理に活用されます。ホルモン焼きの定番メニューとしても人気が高く、幅広い世代に好まれています。ただし、ビタミンAの過剰摂取に注意が必要で、妊婦や乳幼児は控えめにすることが推奨されます。
サガリ(横隔膜)の特徴
サガリは、牛の内臓肉の中でも横隔膜と呼ばれる筋肉の部分で、胸腔と腹腔を隔てる役割を果たしています。その独特の食感と濃厚な味わいから、焼肉やホルモン料理の人気メニューとして知られています。同じ横隔膜からとられる部位としてハラミがあります。サガリは横隔膜の中でも助骨側の分厚い部位で、ハラミより肉厚なもの。
サガリの特徴は、適度な脂肪と赤身のバランスが絶妙な点にあります。焼くと程よく脂が溶け出し、ジューシーな食感を楽しめるのが魅力です。また、タンパク質が豊富で、鉄分やビタミンB群も含まれているため、栄養価も高いのが特徴です。
調理法としては、塩焼きや味噌だれ焼きが定番ですが、最近では刺身やユッケなどの生食でも楽しまれています。
ハラミ(横隔膜)の特徴
牛の部位の中でも独特な存在感を放つのが「ハラミ」です。サガリ同様、横隔膜からとれる部位として扱われます。横隔膜の背中側の薄い部分で、肉質がしっかりしていてサガリよりやや脂がのっているのが特徴です。
ハラミは、食べごたえのある適度な歯ごたえと濃厚な旨味や脂の甘味のバランスが良く、焼くとジューシーな肉汁が溢れ出します。焼肉やバーベキューでも非常に人気です。
また、タンパク質が豊富で脂肪分が比較的少ないため、ヘルシーな赤身肉として注目を集めています。ホルモンの一種として扱われることもありますが、実際には内臓ではなく筋肉組織です。調理法によっては硬くなりやすいので、適切な火加減と調理時間に注意が必要です。
ハツ(心臓)の特徴
牛のハツ、別名「心臓」は、ホルモン焼きの定番として知られる人気の部位です。独特の歯ごたえと濃厚な味わいが特徴で、鉄分やビタミンB群が豊富に含まれています。牛ハツは100g当たり約128kcalと低カロリーながら、タンパク質は約16.5gと栄養価が高いのが魅力です。
調理法としては、薄切りにしてさっと焼いたり、厚めに切ってじっくり火入れしても、サクサクとした歯切れ良い独特な食感を楽しめます。ハツは筋肉質な臓器のため、加熱しすぎると硬くなりやすい点に注意が必要です。
新鮮なハツは鮮やかな赤色をしており、臭みが少なく、弾力のある食感が楽しめます。牛の中でも、和牛のハツは特に風味が豊かで、焼肉店でも人気の一品となっています。
ミノ(第一胃)の特徴
牛の消化器官の中でも特に重要な役割を果たすのが、ミノと呼ばれる第一胃です。この部位は、反芻動物である牛の4つの胃の中で最も大きく、胃全体の約80%を占めています。切り開いた形状が藁で作られた蓑笠に似ていることからミノと呼ばれます。
ミノの特徴は、肉厚で歯ごたえのある食感にあります。コリコリとした食感が魅力で、多くの焼肉ファンに愛されています。また、他のホルモン部位と比べて臭みが少ないのも特徴の一つです。
栄養面でも優れており、タンパク質が豊富で低脂肪。さらに、コラーゲンも含まれているため、美容に関心のある方にも人気があります。
ミノを美味しく焼くには、パサつきを防ぐために転がしながら焼くのがおすすめで。加熱前に包丁で細かく切れ目を入れると、焼いたときにしっかり開くので食べ頃の目安になります。焼肉の他にも、もつ鍋や煮込み料理などにしても美味しく食べられます。
また、ミノにはミノサンドといった希少部位も存在し、多くのホルモンファンをうならせる存在でもあります。
シマチョウ(大腸)の特徴
シマチョウは、牛の大腸部位から取れる人気のホルモンです。その名前の由来は、身の部分に美しい縞模様があることから来ています。関西地方では「テッチャン」として親しまれており、この呼び名は朝鮮語の「テチャン」(大腸の意)が語源とされています。
この部位の特徴は、独特の食感と濃厚な味わいにあります。焼くとプリプリとした弾力のある食感が生まれ、噛めば噛むほど旨味が広がります。特に、脂の部分には甘みがあり、濃厚な風味を楽しむことができます。
栄養面では、シマチョウはタンパク質や鉄分が豊富で、さらにビタミンB群も含まれています。これらの栄養素は、体力維持や貧血予防に役立つとされています。調理方法としては、塩焼きやタレ焼きが一般的ですが、モツ鍋の具材としても美味しく楽しめます。
ハチノス(第二胃)の特徴
ハチノスは、牛の第二胃として知られる特徴的な牛ホルモンです。その名前の由来は、内壁に蜂の巣のような六角形の模様が並んでいることから来ています。この独特の構造が、ハチノスの魅力的な食感を生み出しています。未処理の状態では黒い表面をしていますが、丁寧に磨くことで美しい白色が現れます。
ハチノスの最大の特徴は、その独特の歯ごたえです。噛むほど旨味が広がり、あっさりとした味わいが口の中に広がります。
ハチノスは栄養面でもコラーゲンや亜鉛などを豊富に含んでいて魅力的です。他の部位に比べてカロリーも低く、ヘルシーな部位としても人気があります。
ハチノスの調理法は多岐にわたります。味が淡白なため、様々な調理法に適しています。焼肉にして塩やタレを付けて食べて良し。煮込み料理やモツ鍋の具材として使用されることも多く、長時間煮込むことでさらに柔らかく、風味豊かになります。
アキレスの特徴
牛のアキレス腱は、独特の食感と風味で知られる珍味です。この部位は、牛の前脚や後ろ脚の踵から取れるアキレス腱のことを指します。コラーゲンを豊富に含み、調理法によっては、適切な調理法をとることで、驚くほど柔らかく美味しく変化します。
アキレスの最大の特徴は、長時間の加熱によってゼラチン化する性質です。煮込むことで、硬い筋が徐々に柔らかくなり、とろけるような食感に変わっていきます。この過程で、アキレスは周囲の食材の旨味を吸収し、深い味わいを持つようになります。
栄養面では、アキレスは良質なタンパク質とコラーゲンの宝庫です。コラーゲンは美肌効果や関節の健康維持に役立つとされ、美容や健康を気にする人々にも注目されています。脂肪分も少なく、ヘルシーな食材としても評価が高いです。
センマイ(第三胃)の特徴
センマイは牛の第三胃袋から取れる部位です。その名前の由来は、表面に無数のヒダが重なり合っていることから「千枚」と呼ばれるようになったことにあります。黒っぽい色合いと複雑な凹凸が特徴的で、コリコリとした食感が楽しめます。
脂の少ないさっぱりした部位で、栄養面ではコラーゲンも多く含まれているため、美容効果を期待する人にも人気があります。調理方法としては、焼肉やもつ鍋、サッと湯通ししたセンマイ刺しが人気です。
シビレ(のどシビレ・リードヴォー)の特徴
シビレ(のどシビレ・リードヴォー)は、牛の胸腺と膵臓を指し、その独特な食感と風味で多くの焼肉愛好家を魅了しています。名前の由来は英語の「sweetbread(胸腺)」をカタカナ読みした時に「シビレ」と聞こえるためです。
シビレの特徴は、その柔らかさと甘みにあります。胸腺は心臓の近くに位置し、成長とともに脂肪に変化していくため、若い牛から取れるものほどフワっとした柔らかく繊細な味わいが楽しめます。一方、成牛のシビレは脂が乗っており、より濃厚な味わいが特徴です。
また、シビレは「リードヴォー」とも呼ばれることもあります。ただし、リードヴォーは厳密には生後1年以内の子牛の胸腺部分のみを指します。
栄養面では、シビレはタンパク質が豊富で、ビタミンB群も含んでいます。シビレは単なる牛ホルモンの部位でも珍しい食材なので、焼肉店でメニューを見かけたら、ぜひ一度試してみてください。
コリコリ(大動脈 / ハツモト・タケノコ・フエ)の特徴
ホルモンの中でも独特な食感と風味を持つ「コリコリ」は、牛の心臓から全身に血液を送り出す大動脈を指します。コリコリの見た目は、白くてイカのような見た目。「ハツモト」「タケノコ」「フエ」などと呼ばれることもあります。
食感は、その名の通り「コリコリ」としていて、噛めば噛むほど旨味が広がります。味わいは比較的淡泊で、わずかに感じられる脂の風味が全体的な味を引き立てます。
栄養面では、コラーゲンが豊富に含まれており、美容や健康に良いとされています。また、タンパク質も多く含まれているため、筋肉づくりにも効果的です。
ツラミ(頬肉 / カシラ)の特徴
ツラミは、牛の頬肉から取れる珍しいホルモン部位です。その名前の由来は、牛の顔(つら)の肉であることから「ツラミ」と呼ばれるようになりました。この部位は、牛が常に動かす筋肉であるため、適度な歯ごたえと濃厚な旨味が特徴です。カシラと呼ばれることもあります。
焼肉店では、ツラミは通常薄切りで提供されます。これは、筋が多く存在するため、食べやすさを考慮した調理法です。薄切りにすることで、ツラミ本来の食感を楽しみつつ、口当たりの良さも実現しています。
栄養面ではゼラチンとタンパク質が豊富に含まれます。ゼラチンは肌のハリや弾力を保つのに役立ち、タンパク質は筋肉の維持や修復に不可欠です。
ツラミは焼きも美味しいですが、ビーフシチューや赤ワイン煮といった煮込みが特におすすめ。口の中でホロリと繊維がほどけてとろけ、旨味が広がります。
ギアラ(第四胃)の特徴
ギアラは、牛の4つある胃の最後、小腸に最も近い部位です。ギアラの名称の由来には諸説ありますが、戦後、基地で働く日本人従業員がギャランティー(報酬)としてこの部位をもらっていたことから、「ギアラ」と呼ばれるようになったとされています。ギアラは表面に艶やかな赤みがかかっているのが特徴で、「赤センマイ」という別名も持っています。
ギアラの魅力は、その食感と味わいにあります。噛めば噛むほど旨味が広がり、甘みのある脂の濃厚さが口の中に広がります。適度な歯ごたえと共に、ジューシーな肉汁が楽しめます。
ギアラは栄養面ではタンパク質が豊富で、さらにビタミンB群も含まれています。特にビタミンB12は、鉄分も豊富に含まれているため、貧血気味の方にもおすすめの食材と言えるでしょう。
調理方法としては、焼肉が最もポピュラーですが、煮込み料理にも適しています。
牛コブクロの特徴
牛ホルモンの中でも独特な魅力を持つコブクロは、牛の子宮を指す部位です。名前の由来は、小さな袋(巾着)に似ていることから「小袋」と呼ばれるようになったとされています。
コブクロの特徴は、その食感と栄養価にあります。脂肪が非常に少なく、コリコリとした歯ごたえが特徴的です。味わいは淡白で、他のホルモンと比べてクセが少ないため、初めてホルモンを食べる人にもおすすめです。
一般的なホルモン焼肉で食べられるコブクロは豚のものがほとんどで、牛のコブクロはかなりの希少部位となります。
マルチョウ(小腸)の特徴
マルチョウは、牛の小腸を指す部位。レバーやギアラの下部に位置し、全長約60メートルにも及ぶ牛の腸の中で、マルチョウは約40メートルと、実に全体の3分の2を占めています。
栄養面では、マルチョウはタンパク質が豊富で、さらにビタミンB群や鉄分、亜鉛も多く含んでいます。
ウルテの特徴
ウルテは、牛ホルモンの中でも特に珍しい部位として知られる、気管の軟骨部位です。のどシビレの下に位置します。ウルテは細長く丸みを帯びた半透明の筒状をしています。下処理の際に細かな切り込みが入れられることで、白いウニのような見た目になります。
(この写真のウルテは、下味つきなので白くないですが…)
一頭の牛から取れる量はわずか500g前後で、なかなか見かける機会のない部位です。食感は、軟骨部位なこともあって歯ごたえが良く、コリコリ、サクサクとした歯ごたえがあり、噛むほどに旨味が広がります。
直腸(テッポウ)の特徴
牛の直腸、通称「テッポウ」は、独特の食感と風味を持つホルモン部位です。その名前の由来は、開いた時の形状が鉄砲に似ていることから来ています。テッポウの肉質は弾力があり、適度な脂肪分を含んでいるため、焼くと程よい歯ごたえが楽しめます。
栄養面では、タンパク質やビタミンB群が豊富で、特にビタミンB12は貧血予防に効果的です。調理法としては、塩焼きや味噌だれ焼きが一般的ですが、煮込み料理にも適しています。
モウチョウの特徴
牛のモウチョウは大腸の一部に位置する消化器官です。モウチョウの魅力は、その独特の食感と風味にあります。程よい脂肪分を含んでおり、噛むほどに旨味が広がります。シマチョウ(直腸)よりも肉厚で、歯ごたえがしっかりしているのが特徴です。
調理法としては、塩焼きやタレ焼きが一般的です。シンプルな塩焼きでは、モウチョウ本来の風味を堪能できます。一方、タレ焼きでは、甘辛いタレとモウチョウの旨味が絶妙に調和し、ビールとの相性も抜群です。
フワ(肺 / フク・やおぎも)の特徴
牛ホルモンの中でも珍しい部位として知られる「フワ」は、牛の肺を指す部位です。その名前の由来は、独特のふわふわとした食感から来ています。一頭の牛から取れる量が約1〜2kgと非常に少ないため、市場で見かける機会が限られています。フワは焼肉店やホルモン専門店でも常時提供されているところは少なく、出会えたらラッキーと言えるでしょう。
味わいの面では、フワは他のホルモン部位と比べてクセや臭みが少なく、淡白な味が特徴です。臭みがな言うのでホルモン初心者や苦手な人でも挑戦しやすいですよ。また、ふわっとしたその独特の食感は、一度味わうとクセになる魅力があります。
ノドスジ(シキン・スキミ・ネリガエシ・ヒハラ・ショクドウ)の特徴
牛ホルモンの中でも独特な部位として知られるノドスジは、牛の食道部分から取れる希少な食材です。その名の通り、喉から胃へと続く筋肉質の部位で、硬い筋の層で構成されています。
ノドスジの特徴は、その独特な食感にあります。噛み応えのある歯ごたえと、適度な弾力性を持ち合わせており、煮込み料理に最適です。調理の際は、硬い筋肉をほぐすため、開いて切れ目を入れてから長時間煮込むのが一般的です。
海外では乾燥させてペットフードとして利用されることもあり、その用途は多岐にわたります。
ノドスジは「ネクタイ」と呼ばれることもありますが、ランプ肉のネクタイとは全く異なる部位なので、混同しないよう注意が必要です。
ノドスジの入手は比較的困難です。これは、洗浄や処理に手間がかかるため、一般的な精肉店での流通量が限られているからです。また、1頭から取れる量も少ないため、希少価値が高くなっています。
牛のホルモンの入手方法
牛のホルモンを入手する方法は、主に3つあります。まず、専門の精肉店を訪れるのが確実です。こういった店舗では、新鮮な牛のホルモンを豊富に取り揃えていることが多いでしょう。
次に、スーパーマーケットの精肉コーナーも見逃せません。最近では、多くのスーパーが牛のホルモンを扱うようになってきました。
最後に、オンラインショップも便利な選択肢となっています。専門店が運営するECサイトなら、希少部位も含めた幅広い種類のホルモンを購入できるかもしれません。入手の際は、鮮度や品質、衛生管理に十分注意を払いましょう。
また、調理方法や保存方法についても、事前に確認しておくと良いでしょう
まとめ
牛肉の部位やホルモンについて学ぶことで、より豊かな食生活を楽しめるようになります。
各部位の特徴を理解し、適切な調理法を選ぶことで、美味しさを最大限に引き出せるでしょう。ホルモンは栄養価が高く、独特の食感や風味が魅力です。
しかし、個人の好みや健康状態に合わせて適量を心がけることが大切です。和牛や国産牛、輸入牛など、産地による違いも味わい深いポイントになります。
牛肉を楽しむ際は、安全性にも注意を払いましょう。新鮮な肉を選び、適切な温度管理と加熱調理を行うことが重要だと言えるでしょう。これらの知識を活かし、牛肉の魅力を存分に堪能してください。