センマイの魅力は?刺しから焼肉まで美味しいホルモン部位を徹底解説!

「センマイってどんな味なんだろう…」

センマイは見た目も特徴的で、どんな部位なのかと気になっている方も多いのではないでしょうか。センマイはホルモンの一部で、刺しとしても焼肉としても楽しめる美味しい部位です。

この記事では、センマイに興味がある方に向けて、

  • センマイの基本的な特徴
  • センマイの美味しい食べ方やレシピ
  • 他のホルモン部位との比較

などについて、解説しています。

センマイの魅力を知ることで、新たな食の楽しみが見つかるかもしれません。センマイを食べたことがない方も、ぜひこの機会にその美味しさを体験してみてください!

目次

センマイはどこの部位?特徴や味わい

ここでは牛ホルモンの部位であるセンマイについて

  • センマイの部位や特徴
  • センマイの味や食感
  • 白センマイと黒センマイの違い

について解説します!

センマイの部位や特徴

センマイは、牛の4つある胃の3番目にあたるホルモンです。第一胃はミノ、第二胃はハチノス、そして第四胃はギアラ(アカセンマイ)です。

センマイの見た目は黒っぽく、幾重にも重なったヒダ状の胃壁が特徴で、その様子から「センマイ(千枚)」という名前が付けられました。英語では”Omasum”と呼ばれています。

センマイの味や食感

センマイ独特のザラッとした舌触りとコリコリとした食感は、他のホルモンにはない特徴です。あっさりとした味わいで、様々な料理に合わせやすいのも魅力です。

湯通しすることで、センマイ特有の臭みも軽減され、より美味しく食べられます。下処理として軽く湯通ししてから調理すると、センマイ本来の食感と風味を存分に味わうことができるでしょう。

また、センマイの胃袋の入り口付近には「センマイコブ」と呼ばれる希少部位が存在します。牛一頭からわずか100g程度しか取れないこのセンマイコブは、肉厚で甘みがあり、肉々しい食感とコリコリとした食感が同時に楽しめます。

白センマイと黒センマイの違い

センマイは牛の第3胃を指し、「白センマイ」と「黒センマイ」という名称で区別されます。どちらも同じセンマイですが、下処理の違いで呼び方が変わります。

黒センマイは、胃袋表面の黒い薄皮をそのまま残した状態のもの。この黒色は鉄分によるもので、栄養価が高いのが特徴です。一方、白センマイは、この黒っぽい薄皮を丁寧に剥がし、下処理を施したもの。そのため、黒センマイ特有の臭みがなく、より食べやすいと感じる人が多いでしょう。

一般的に「センマイ」とだけ呼ぶ場合、黒センマイを指すことが多いようです。

センマイのカロリー栄養価

センマイはその栄養価の高さからも人気の部位です。ここではセンマイのカロリーやその他の栄養素について解説します。

センマイのカロリー・3大栄養素

100gあたりセンマイ
カロリー57kcal
タンパク質11.7g
脂質1.3g
炭水化物0.1g
参考:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年丨文部科学省

センマイは100gあたりカロリー57kcalとかなり低カロリーな食品。また、PFC(3大栄養素)のほとんどの栄養素がタンパク質からなっており、11.7と比較的高タンパク質な食材です。脂質も1.3gとほとんどなく、炭水化物も0.1gと低脂質・低糖質なので、ダイエット中の方でも気軽に食べることができます。

味付けもさっぱりしたものが多いのでタレなどで余分なカロリーが増えることも少ないですし、ダイエット中の強い味方となれそうです。実際、他の牛の胃の部位や牛ホルモンと比べてもこのカロリーは1/3~1/4程度の場合がほとんどです。

センマイの栄養価について

センマイに含まれる中でも多いビタミン・ミネラルとしては

  • 鉄分
  • ビタミンB郡

が特に多く含まれ、ビタミンやミネラルを考えても栄養感の高い、ヘルシーな食材と言えます。

特にセンマイには鉄分が豊富に含まれています。鉄分は貧血予防に効果的で、成人女性は1日あたり6.5mgの鉄分摂取が推奨されています。

センマイを100gに鉄分6.8mg含まれるので、1食で1日に必要な鉄分を摂取できます。その他にも、ビタミンB群や亜鉛など、健康維持に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。

センマイおすすめの食べ方は刺身・焼肉!

コリコリした食感が良く、栄養価も高いセンマイ。ここではセンマイのおすすめの食べ方をご紹介します。

センマイのおすすめの食べ方①刺身

センマイ刺しは、センマイを堪能する定番料理。名前は「刺身」ですが、実は茹でたセンマイを使います。

下処理で丁寧に薄皮を剥いだ「白センマイ」は、独特の臭みがなく、センマイ本来の風味が際立ちます。一方、薄皮を残した「黒センマイ」は、より歯ごたえのある食感が楽しめます。

どちらを選ぶかは、まさに好みの問題。白センマイのあっさりした風味を楽しむか、黒センマイのコクのある風味を味わうか、ぜひ食べ比べてみてください。

センマイ刺しには、様々な調味料が合います。定番のポン酢はもちろん、ピリッとした辛子酢味噌も相性抜群。お酒のつまみとしても最適で、キンキンに冷えたビールと共に味わえば、至福のひとときとなるでしょう。さらに、コチュジャンベースのピリ辛ダレで韓国風にアレンジするのもおすすめです。

センマイのおすすめの食べ方②焼肉

焼肉でセンマイを美味しく食べるなら、断然黒センマイがおすすめです。表面の薄皮を残した黒センマイは、独特の食感が魅力。コリコリとした歯ごたえを楽しめます。網の上で軽く炙る程度で、濃いタレではなく、塩ダレや醤油ダレ、レモン汁などでシンプルに味わうのが良いでしょう。ごま油と塩で和えたチョジャンも相性抜群。

センマイ刺しのように、さっぱりとした味付けで楽しめるのも焼肉ならでは。また、ホルモンとミックスして焼くのもおすすめです。ミノやシマチョウなどの脂の乗ったホルモンと一緒に焼くと、センマイのあっさりとした味わいとホルモンの濃厚な味わいが絶妙にマッチし、より一層美味しくなります。1人前の量は80gくらいが目安です。

センマイの下処理方法

市販のセンマイはほとんどの場合、ボイルや下処理済みです。ですが、下処理前のものを買い付けて自分で処理したい!というマニアックな方もいらっしゃるかもしれません。

ここではそんなセンマイを生から手に入れたい!という方のために、下処理方法を紹介します。

生センマイは鉄分が多いこともあり、独特の臭みがありますが、下処理をしっかり行うことでより美味しく食べられます。手順は以下の通りです。

  • まず余分な脂身、特に黒いヒダの根元にある白い部分を包丁で切り落としましょう。
  • 次に、センマイ特有のヒダの間に塩をしっかりとふりかけ、全体をもみ込みます。(ヒダの間に溜まった汚れや臭みを取り除くのに重要です。)その後、流水でセンマイを丁寧に洗い、塩と汚れを完全に落とします。
  • しょうが・酒を加えた熱湯にセンマイを入れ、再沸騰したらアクを取りながら約3~5分程ゆでます。
  • 茹でたセンマイは冷水にさらして冷やし、水気を切ります。
  • 最後に、お好みの大きさにカットすれば下処理完了です。

ちなみに、白センマイを作りたい場合は、塩もみ洗いをしたセンマイを重曹水に一晩浸けてから水洗いし、上記と同じように茹でこぼし、冷水で冷やせば黒い薄皮が簡単に剥がせます。包丁で丁寧に薄皮を剥いても良いですが、重曹を使う方法は手間が省けるのでおすすめです。

センマイを使った美味しいレシピ

下処理後のセンマイは意外と簡単に美味しく調理することができます。購入後に美味しく召し上がっていただけるよう、美味しくてかんたんに作れるレシピをご紹介します!

簡単!センマイ刺のピリ辛味噌

[材料](2人分)

  • センマイ:200g
  • 長ネギ:5cm程度

調味料

  • 味噌:大さじ1杯
  • コチュジャン:小さじ2杯
  • 酢:大さじ1杯
  • ニンニク(すりおろし):1片
  • ごま油:小さじ2杯
  • 一味唐辛子:お好みで

作り方

  • 長ネギを輪切り(小口切り)にする
  • 下処理したセンマイを細切りにする。太さはお好みでOK
  • 器にセンマイを盛り、その上にネギをトッピング
  • ボウルに調味料を合わせ小皿にあけ、センマイに添えたら完成!

センマイ刺のピリ辛味噌は、さっぱりとした味付けで、箸休めやおつまみにも最適です。ネギの香りやシャキシャキ感と、センマイのコリコリ食感のハーモニーをぜひお楽しみください。鉄分やビタミンが豊富で、ヘルシーな一品です。ネギの代わりにしょうが・みょうがなど、お好みの薬味を加えるのもおすすめです!

センマイとニラの塩だれ炒め

[材料](2人分)

  • センマイ(下処理済み):200g
  • サラダ油:大さじ1
  • 塩:小さじ1/2
  • こしょう・黒こしょう:各適量

塩だれ

  • 白ネギ:1/2本
  • にんにく:1かけ
  • ごま油:大さじ1.5
  • 塩:小さじ1
  • 味の素:3振り
  • はちみつ:小さじ1/2
  • 米酢:小さじ1/2

作り方

  • 白ネギをみじん切りにする
  • にんにくは皮をとり、すりおろす
  • ボウルに塩だれの材料を全て入れる
  • 下処理済みのセンマイを好みの大きさに切る
  • 中強火に熱したフライパンにサラダ油をしき、センマイを加え、塩をふる
  • 1分程炒めて十分に温まったら、ニラを加えてもう1分サッと炒める
  • 火を止め、皿に持ったら塩だれをたっぷりかけて完成

センマイとニラの塩だれ炒めは、おつまみにぴったりな一品です。さっぱりした塩ダレに、センマイのコリコリ感・ニラの香ばしいかおりがよく合います。ポイントは、ニラのシャキシャキ感が少し残るよう短時間で仕上げること。

簡単な調理法でありながら、センマイのコリコリ食感とニラやネギのシャキシャキ感が同時に楽しめる、おすすめのおつまみです。

センマイと他の牛の胃のホルモン部位との違い

センマイは牛の第三胃ということでしたが、他の牛の胃の味わいも気になりますよね。ここではその他の牛の胃の部位の味わいについても解説します!

ミノ(第一胃)の味わい

牛の第一胃はミノと呼ばれ、焼肉で人気の部位です。白っぽい色合いで肉厚なのが特徴。食感はコリコリとしていて独特の弾力があり、しっかりとした噛み応えを楽しめます。

名前の由来は、胃袋を広げた様子が蓑傘に似ていることから。下処理によって臭みが軽減され、淡白な味わいになります。ミノサンドのように脂が挟まっている部位は、噛むほどに脂の旨みがジュワッと広がり、また違った美味しさを堪能できます。

ハチノス(第二胃)の味わい

牛の第二胃であるハチノスは、その名の由来である蜂の巣のような独特の形状が特徴です。適切な下処理を施すことで臭みは抑えられ、噛むほどに独特のモニュモニュとした弾力が楽しめます。

そのさっぱりとした風味と食感は、焼肉として味わうのはもちろん、長時間煮込むことでさらに柔らかく変化し、スープやイタリア料理のトリッパなど、様々な料理に活用できます。トマト煮込みは定番と言えるでしょう。韓国料理や中華料理にもよく使われ、世界中で愛されている食材です。

ギアラ・赤センマイ(第四胃)の味わい

ギアラ、別名赤センマイ。牛の4つの胃袋のうち、第4胃にあたるこの部位は、ミノに似た見た目ながら、より濃厚な味わいとぷりぷりとした食感が特徴です。噛めば噛むほど、じゅわっとあふれ出す脂の甘みと、濃厚な旨みが口いっぱいに広がります。ホルモンの中でも肉に近い食べ応えで、しっかりとした満足感が得られるのも魅力の一つ。

戦後、連合国軍の基地で働いていた日本人が報酬(ギャラ)として持ち帰ったことが語源という説もありますが、真偽のほどは定かではありません。関西ではセンマイに続く部位ということで「赤センマイ」と呼ばれ、さらに縮めて「赤セン」と呼ぶことも多いようです。

まとめ:牛の第三胃、センマイを美味しく楽しもう!

牛の第三胃であるセンマイは、独特のコリコリとした食感が魅力です。中でもセンマイ刺しは、魚介類の刺身とは全く異なる見た目と食感で、やみつきになる人も多数!

初めての方は、ぜひ新鮮なセンマイ刺しに挑戦してみてください。ポン酢や酢味噌などさっぱりと味わうのがおすすめです。

焼肉屋さんでは、網焼きで楽しむのも良いでしょう。表面がカリッと香ばしく焼き上がり、また違った食感が楽しめます。その他、センマイは煮込み料理にも活用できます。じっくり煮込むことで、センマイは柔らかくプルプルとした食感になり、スープにも旨みが溶け出します。

居酒屋などでは、センマイを使った様々な創作料理に出会えるかもしれません。機会があれば、ぜひ色々な調理法でセンマイの美味しさを堪能してみてください!

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