牛肉の世界には、まだ知られざる魅力的な部位が存在します。その中でも「テート」は、多くの人にとって馴染みが薄いかもしれません。しかし、この部位は希少価値が高く、その独特な味わいで肉通を魅了しています。
テートは牛ヒレ肉を4分割した際の1部です。今回はこのテートについて、解説します!
テートってどこの部位?
「テート」は、牛肉の部位の中でも特に希少なヒレ肉の一部です。シャトーブリアンを挟んでミニョンの反対側に位置し、1頭の牛からわずか1%ほどしか取れないため、非常に貴重です。
一般的に「ヒレステーキ」として提供されることが多いのもこのテートです。
テートの特徴
ヒレの中でもモモに近いことから霜降りが少なく、赤身本来の濃厚な旨味を堪能できます。きめ細やかで柔らかな肉質と、赤身の力強い風味が特徴です。
ずんぐりむっくりとした形をしており、カットすると大きな断面になるのも特徴です。肉質は柔らかく、脂肪が少ないため、あっさりとした味わいが楽しめます。
テートを食べるのにおいしい牛の品種は?
テートを食べるなら黒毛和牛のものが絶対におすすめです!
牛肉は品種によって風味や食感が大きく異なります。まず、アメリカ産牛肉やオーストラリア産牛肉などの輸入牛肉があります。特にオーストラリア産牛肉は、牧草を主食として育てられるため、独特の風味を持ちます。これを軽減するためには、ハーブやスパイスを使った調理法が効果的です。
一方、和牛は日本で育てられた黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4種類に分類されます。中でも黒毛和牛は最も一般的で、市場に多く出回っています。褐毛和種、日本短角種、無角和種は希少で、高級品として扱われます。
和牛の特徴として、ラクトンという香り成分が含まれており、これが和牛特有の甘い風味を生み出します。特に黒毛和牛のテートは非常に柔らかく、口の中でとろけるような食感が楽しめます。
テートの美味しい食べ方
テートをはじめとしたヒレ肉はその上品な舌触りや繊細なやわらかさが最大の魅力。そのため、ステーキにするのがおすすめです。
テートも他のヒレ部位とカワラず、厚くカットしても柔らかく、硬さが全く気にならない部位です。
おすすめは、弱火でじっくりと焼き上げたレア。焼き加減はミディアムレアまでにとどめましょう。強火で急激に火を通すとパサパサとした食感になり、せっかくの風味が台無しになってしまいます。
また、ごま油など香りの強い油や、エクストラバージンオイル、アマニ油のような煙点の低い油を使うのも、シャトーブリアンの繊細な風味を損ねてしまうため避けましょう。
テートの保存方法
テートを買いすぎた際の保存方法についてお伝えします。まず、テートを新鮮な状態で保存するためには、隙間なくラップや真空パックなどの包装材でしっかり包むことが重要です。この方法で冷凍すれば、酸化や乾燥を防ぎ、味や食感を長期間維持できます。
解凍する際は、冷蔵庫でゆっくり解凍するのがおすすめです。これにより、解凍時にドリップや肉汁が流出せず、風味やジューシーさを保つことができます。
ステーキ用のテートは、冷凍状態のまま調理することも可能です。ただし、肉汁の流出が激しくなるのと芯温管理が難しくなるため、基本的にはおすすめしません。
テートは希少で高級な部位
テートは牛肉の中でも希少価値が高く、高級部位として知られています。1頭から少量しか取れない稀少な部位で、その味わいは格別です
ヒレの一部であるテートは、やわらかい赤身の濃厚な旨味が絶妙で、柔らかさと旨味を兼ね備えています。
日本では焼肉店やステーキハウスで提供されることが増えており、その人気は年々高まっています。ぜひお店で見かけたらその味わいを試してみてください!